SSブログ

「女の子ものがたり」 [映画]

onnanokomonogatari.jpg
〔2009年/日本〕


36歳の漫画家・高原菜都美(深津絵里)は、
仕事に力が入らず、
グータラする毎日。
担当編集者・財前(福士誠治)は業を煮やし、
「先生、恋人も友達もいないでしょ」と
キツイ言葉を投げかける。


菜都美は自分の生まれ育った故郷での日々を思い出す。


仲良しだった友達、
きいちゃんとみさちゃんと、
いつもつるんでいた日々。


3人とも、
家庭になんらかの問題を抱えていて、
自分たちの将来も、
「幸せになんかなれっこない」と
そんな予感がしていた毎日。


高校生になると、
きいちゃんもみさちゃんも、
不良っぽい男の子と恋仲になって、
そのまま結婚して。


きいちゃんとみさちゃんが旦那さんに殴られて、
アザを作りながらも、
「幸せだ」と言うその様子に、
菜都美は違和感を覚え、
そんな菜都美の心を見透かしたきいちゃんと、
取っ組み合いの大喧嘩になってしまう・・・。





原作は西原理恵子さん。


西原さんの本は、数冊しか読んでいないけれど、
「パーマネント野ばら」の雰囲気から、
この映画の舞台になった、
四国の町の空気感や、
西原さんの周囲の人々の様子は
なんとなく分かる。


自分が幸せかどうかなんて、
その人の価値観で決まる部分が大きいし、
育った土地柄や環境に寄る所も大きい。
菜都美の友達の
きいちゃんもみさちゃんも、
彼女たちが幸せだと言うのなら、
他人がとやかく言う事はできない。


そして、それに違和感を覚えてしまった菜都美は、
もうその土地を出ていくしかないんだろうなぁと思う。
それは感覚の問題だから、
どうする事もできない。
心の中に湧き出るものを
止められないし。


私は原作を読んでいないので
何とも言えないけれど、
菜都美は決して、
きいちゃんやみさちゃんを見下しているわけではないし、
馬鹿にしているわけでもないと思う。
2人からすれば、
そう思われていると、思ってしまっても仕方ないのかもしれないけど。


原作を読んでいる方の感想を読ませていただくと、
漫画の方がとてもいいらしい。


何より、子供時代の彼女たちが、
美しすぎる映画と違って、
もっとずっと貧乏なのだとか(笑)。
(馬鹿にしているわけではありません。
 それも込みで笑えるんだと思う)


本作は、「上京ものがたり」の続編的作品らしい。
「上京~」は映画も原作も読んでいて、
両方とも、とても好き。
この「女の子~」の、早速図書館に予約を入れた。


評価 ★★★☆☆

nice!(47)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画