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「愛と誠 完結篇」 [映画]

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〔1976年/日本〕


「影の大番長」高原由紀が自死し、
穴の開いたような雰囲気の花園実業高校のスケバンたちは、
太賀誠(加納竜)を次のリーダーに祭り上げようとするが、
他人とつるむ、雑魚のような真似はまっぴら御免と、
それを拒否される。


そんな中、花園に新勢力が台頭してくる。
新宿マフィアと呼ばれる、緋桜団の構成員と、
リーダー・砂土谷峻(柴俊夫)。


砂土谷は、
自分の舎弟が何人死のうとお構いなしのサディストで、
鞭使いの名人。
誠にとって、かつてない強大な敵となるのは必至。


そんな中、夜の飲み屋街から、
誠が涙を流しながら歩いている姿が目撃される。
彼は、あるスナックに通いつめ、
ハーフの店員・アリスにフラれたとの情報が流れる。


あの誠が女にフラれて涙を流すのか・・・?
早乙女愛の心は乱れる。
そして、誠の弱点を知った砂土谷は、
アリスを拉致し、誠を呼び出す・・・。





「愛と誠」3部作の最終章。


2作目が、コミックでの
4巻から6巻までの話であるなら、
本作は、12巻から最終巻(16巻)までが描かれる。


3作の中で、一番笑った。
原作を読んで知ってはいたはずだけど、
新宿マフィア緋桜団だなんだと、
これはもう、高校を舞台にした話じゃないって(笑)。


しかも、誠だけがそんな事件に巻き込まれるならともかく、
財閥の令嬢・愛までが、
完全に関係者の一人として、
普通に話に絡んでくるって、
どんだけ荒唐無稽なんだよ、って(笑)。


でもいいの(笑)。
それもこれも含めて、
私はこのお話が好きでたまらないんだ。
どんなに馬鹿馬鹿しくても、
有り得なくても、
この物語には人を引き付ける力がある。
だからこそ、4回も映画化されたり、
ドラマになったりもしたんだと思う。


暴力シーンとは別に、
悲しい母と子の関係も描かれるのだけれど、
それも大好き。
母と息子の情愛っていいんだよなぁ。
それはマザコンなんて言葉では表せない、
特別の絆がある。


2作目では登場しなかった
岩清水が出てくる。


昨日の感想でも書いたけれど、
名門・青葉台学園に通学していた
彼のような超秀才が、
愛を追って、悪の巣窟である
花園実業高校に転校するって、
親がどうやって許可したんだ?(笑)


妻夫木君版の「愛と誠」を観て気付いたけど、
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2012-06-17
愛も岩清水も、
相当なストーカーよね(笑)。
特に愛。
一体どこまで誠につきまとうんだよ、って。


とにもかくにも、
昭和版「愛と誠」を全制覇できて超満足。
こんな風に、観たかった映画を
自宅でどんどん観られるって、
本当にいい時代に生まれて幸せ。


評価 ★★★☆☆

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