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「福の神 サザエさん一家」 [映画]

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〔1961年/日本〕


マスオさん(小泉博)の会社の
専務の奥様に呼び出されたサザエさん(江利チエミ)は、
大張り切り。
奥様に気に入られれば、
マスオさんの昇進も間違いなし。


奥様に、
「東京婦人会」、略して「とうふ会」の入会を勧められたサザエさんは、
勿論それを受ける。


その頃、
京都から東京に引っ越してきた、
エプロンおばさん(三益愛子)は、
古本屋を営んでいた。
おばさんを訪ねたサザエさんは、
子供たちのために、
「立ち読み自由」を提案する。
子供のための社会作りも、
「とうふ会」の活動の一環だ。


さらに、
人の仲人活動を見ているうちに、
自分も仲人がしたくなったサザエさんは・・・。





シリーズ10作目にして最終話。


子育ても一段落したのか、
今度は、マスオさんの昇進と社会活動に
関心が移るサザエさん。


昔の人はマメだなぁ。
仲人が趣味で、
まとめた夫婦の数が自慢なんて。
今、そんな他人の超絶プライベートな事に口を挟んで、
それを自慢にするような人がいたら、
ウザがられるか、
面倒臭い人扱いされるだけだろう(笑)。


サザエさんたら、
何でもかんでも、
見たもの、知ったものに、
影響受けすぎ(笑)。


「とうふ会」に入れば、社会活動、
仲人を見れば、仲人になりたい、など、
何か、自分が無いというか、
人の意思で、生かされているみたいだ。


それから、マスオさんの出世に固執する姿も、
サザエさんらしくない。
サザエさんはもっとおバカさんで、
そんな事どーでもいいから、
マスオさんとの愛を育てる、
可愛い女でいれば、それでいいのに。


あの様子だと、
いけ好かない専務の嫁と
同じタイプの女まっしぐらになってしまうよ。


前作でも書いたけれど、
やっぱり私は、
清川虹子さん演じるお母さんが一番好き。
もし、この映画が現実で、
サザエさんが実在するなら、
「サザエさん、あなたの目指すべき女性のモデルは、
専務の嫁でなく、
一番身近にいる、あなたのお母様ですよ」、と言いたいくらい。


ついに制覇してしまったサザエさん。
江利チエミさんがサザエさんの雰囲気にピッタリの
楽しい10作だった。


「男はつらいよ」を全制覇した時も、
心に穴があいたような、
淋しい気持ちでいっぱいになったけれど、
その時と同じような感覚。


でも、もしまたサザエさんに会いたくなったら、
DVDがある。
いつでも会える。
ずっと、このDVDを大切にしていきます。


評価 ★★★☆☆

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「河内のオッサンの唄 よう来たのワレ」 [映画]

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〔1976年/日本〕


「河内のオッサン」こと、徳松(川谷拓三)は、
年末に、河内の仲間たちと、
大阪へ出稼ぎに行く。


多少の稼ぎがあり、
女房たちに「待ってろよ」と連絡したのはいいものの、
途中で寄ったキャバレーで金を使い果たしてしまい、
大慌て。


競艇場に駆け込み、
持ち金を増やそうとしていると、
そこで、ギャンブルの天才と思われる、
先生(田中邦衛)知り合う。


先生のおかげで金を取り戻した徳松は、
半ば強引に先生を河内に連れ帰り、
歓迎するのだが・・・。





昨日書いた、
「河内のオッサンの唄」の続編。


前作が公開されたのが、
1976年の11月17日で、
本作が12月26日なのだけれど、
これは、2本同時に撮影されたのだろうか。
それとも、別々?


こんな映画のために(すみません(笑))、
何度も人を集めたり、
機材を運んだりする方が、
大変そうだけど。

・・・と、ここまで書いて、
調べてみたら、
前作がヒットしたので、
急遽2作目が作られたと、
ネットにある。


それを鵜呑みにするなら、
ちょっとビックリだ。
何が受けたんだろう。
川谷拓三さんの人気だろうか。
それとも、元々歌がヒットしてたから?


昨日も書いたけど、
私は、川谷さんは、
それほど、「オッサン」の役が
板に付いているとは感じない。
優しすぎる。
もっと、あの歌のような、
ガサツさが欲しい。


今回は、田中邦衛が特別ゲスト(笑)。
ギャンブルの先生で、
天才的な能力を発揮する人、という設定だけど、
なぜかオドオドしていて、
曰くありなのだと、すぐ分かる展開。


それにしても、
冒頭でかかる、ミス花子の「河内のオッサンの唄」。
「ワレ、ワレ」って、うるさいくらい連呼してるけど、
「ワレ」って、
「あなた」とかそういう意味だよね。
関西の方は、みんな、
人を呼ぶとき、「ワレ」って言う?
知り合いの中には、関西出身のかたもいるけど、
「ワレ」と呼ばれた事はないなぁ(笑)。


映画を2本観て以来、
この歌が頭から離れない。
頭の中でグルグル回ってる。
強烈すぎる(笑)。
今度、カラオケで歌ってみたい気がするけど、
ただでさえ品格無しと思われている私のイメージが、
さらに低下するような気もするので、
やめておこうかなぁ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「河内のオッサンの唄」 [映画]

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〔1976年/日本〕


河内松原の「河内のオッサン」こと徳田松太郎(川谷拓三)、
通称・徳松は、
独り者の白タク運転手。


徳松は、大の博打好きだったが、
いつも負けては、
身ぐるみ剝がされる日々。


花火工場に勤める・花子(夏純子)は、
そんな徳松に、密かに惚れており、
ある日、博打の勝負で負けた花子は、
金がないので、自分の体で清算すると言い出す。


慌てた徳松だったが、
周囲の人間のお節介で、
花子を嫁に迎える事に。


そんな中、
東京からの流れ者・長治(岩城滉一)が、
なぜか徳松を「兄貴」と慕うようになり・・・。





ミス花子という男性歌手が歌う、
「河内のオッサンの唄」というのは、
聞いた事があったけれど、
映画化までされているとは知らなかった。


しかも、川谷拓三さんにとって、
初の主演映画なのだという。


これは、
この歌をテーマに映画を作ろうという企画が先なのか、
川谷拓三さんを主演に何か作ろうと、題材を探していたのか、
どちらが先なんだろう。


というのも、
この、決して綺麗とは言えない大阪弁(河内弁?)で、
まくし立てるように歌う「河内のオッサンの唄」の映画の主演には、
どう考えても、
本物の大阪弁を話す俳優さんが、
相応しいと思われるからだ。


嫁役にしたって、
夏純子さんって、東京者だよね。
できれば、大阪出身の女優さんを使って、
夫婦で本物のコテコテな大阪弁を聞かせてほしかったなぁ。


映画は、まぁ、
想像通り(笑)。
それ以上でもなければ、それ以下でもない。
川谷さんは、愛らしいオッサンだけど、
愛らしすぎて、
このテーマ曲のような、
「雑」な感じがしないのが残念。


脇役で出ていた、志賀勝さんの方が、
私には、「河内のオッサンの唄」の歌詞のイメージに近いかも。


評価 ★★★☆☆

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「3月のライオン 前編」 [映画]

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〔2017年/日本〕


桐山零(神木隆之介)は、
幼い頃、両親と妹を交通事故で亡くし、
父の友人でプロ棋士の幸田(豊川悦司)に
引き取られる。


将棋を教え込まれ、
頭角を現した零は、
史上5人目の中学生プロ棋士となる。


しかし、彼がプロ棋士になった事で、
幸田家の長女・香子(有村架純)と、
長男・歩の、
プロ棋士への道が断たれてしまう。
自分の存在が幸田家を不幸にすると悟った零は、
一人暮らしをするようになる。


下町で暮らし始めた零は、
近所に住む川本家の三姉妹・あかり、ひなた、モモと
親しくなり、
彼女たちの家に出入りするうちに、
安らぎを覚えるようになるのだが・・・。





ジャパンプレミアで観た。


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※コミックナタリーさんより


映画の前に、出演者の皆様の舞台挨拶。
全員がステージ上に揃い、
通常なら、ここで司会の方が、
お話を進行させていくのだけれど、
なぜか、神木隆之介くんが司会のような役回りとなり、
俳優さん一人一人にインタビューをするという展開に。


なんてサービス精神旺盛な子なんだろうと、
面白くて笑ったけど、
ただ、こういった風に振る舞う方というのは、
往々にして、
実はとても気を遣っているという場合も多いのは、
私にも分かる。
きっと彼はいつもムードメーカーとして、
一生懸命なのだろう。
別に私は神木くんのお友達でも何でもないけど、
客席から見ていて、そんな風に感じる。


それから、これは私自身の事で、
どーでもいい事だけど、
「ん?最近、好み変わった?自分」と思う。
今までは、若くて可愛いイケメンが大好物だったのに、
佐々木蔵之介さんや、トヨエツさんのお姿に
ホッとしている。
これで加瀬亮さんもいたら最高なのにと、
思ったりもしている。
どうしたんだ、自分?(笑)
いや、いい年して若者に騒いでいた、
今までの自分が変だったのかもしれない(笑)。


前田吟さんのお姿を見られたのも嬉しい。
前田さんといえば、
私の中では、寅さんの博さんの印象が一番強い。
あの博さんが、そのまま舞台に上がったみたいで、
さくらさんはお元気ですか?とお聞きしたくなりました(笑)。


で、映画。


11月に「聖の青春」を観たばかりだったので、
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2016-11-07
最近は、将棋流行りなの?というのが
この映画を知った時の最初の感想。


ただ、この物語は、
10年も前から、コミック誌で連載されていたのだそうだ。


やはり、2部作に分けたのは、
それだけ原作が長いという事なのだろうか。
この前編も、
将棋もシーンももちろんあるけれど、
主人公・零の、悲しい人生がメインのように描かれる。
彼は、好きで将棋をしているのではなく、
生きるために、仕方ない将棋なのだ、と。


私は、将棋の知識は全くないのだけれど、
途中、「おやつタイム」がある事を、面白く思った。
本当の試合でも、
そのような時間が設けられているのだろうか。


佐々木蔵之介が干し柿、
伊藤英明が饅頭のようなものを食べていた気がするけど、
自分だったら、何を持参しようかと考える。


音の出るようなものや、ボロボロするものは駄目なんだろうか。
アイスが一番好きだけど、
会場に必ず冷蔵庫があるとは限らないだろうしなぁ。
それから、私は、おやつは、
甘い物と、からいものを交互に食べる事にしてるんだよな、
アイスとポテチとか・・・


・・・って、やっぱり私は馬鹿だ。
永遠に来ない「おやつタイム」の心配してんじゃねーよ、
お前の好みなんてどーでもいいって(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「サザエさんとエプロンおばさん」 [映画]

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〔1960年/日本〕


タラちゃんのお誕生日を控え、
礒野家・フグタ家は、お祝いの準備に忙しいというのに、
大阪に出張の行ったきり、
帰ってこないマスオさん。


サザエさんは、
タラちゃんを預け、
大阪へ向かった。


マスオさんは、会社の支店新築の件で
奔走していたが、
一軒だけ、立ち退きを承知しない家があり、
困っているという。


サザエさんが問題の家に赴くと、
そこは、
「エプロンおばさん(三益愛子)」の異名をとる女性が、
経営する下宿屋だった。


サザエさんは、素性を隠し、
女中として働くことにするのだが・・・。





シリーズ9作目。


今までも、このシリーズの、
ポスターの江利チエミさんの表情は
とても面白い物が多かったけど、
本作のを見た時は、
声を上げて笑ってしまった。


本当に凄い顔をしている(笑)。
江利さんにこんな表情をさせる「エプロンおばさん」って、
どんだけ嫌な人間なんだろうと思って
観始めたのだけれど、


何という事だろう。
真っ当も、真っ当、
真っ当すぎて、
「こんな女性になりたい」と思ったくらい、
常識人。


「エプロンおばさん」が長年経営する下宿屋からは、
各界の著名人が輩出され、
ノーベル賞を獲った人までいるという。


おばさんはそれを誇りに思い、
経営が苦しくても、
食事の内容をダウンさせることもなければ、
お金のない下宿人には、
家賃を待ってやったりもする、
とても穏やかで優しい人だ。


しかも、下宿屋の建物のレトロな感じったら、
今見ると、本当に素敵で、
マスオさんの会社の新社屋のために、
取り壊すなんて、
あとになって、絶対後悔しますよ、と
言いたくなった。
私にお金があったら、
買い取って、住みたいくらい。


本作に出てくる、
三人の中年女性、
お母さん役の、清川虹子さん(48歳)
伯母さん役の、浪花千栄子さん(53歳)
エプロンおばさんの、三益愛子さんは(50歳)


本当に、昔ながらの「お母さん」といった感じで、
いいなぁ、と思う。


今、同じくらいの年代のタレントさんといったら、
聖子さん、キョンキョンあたり?と考えると、
昔の女性の落ち着きに驚く。


今までのサザエさんで、
一番好きかも。


評価 ★★★☆☆

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