「君は海を見たか」 [映画]
〔1971年/日本〕
大和造船の技師・増子一郎（天知茂）は、
妻を亡くし、
一人息子の正一の面倒は、
妹の弓子に任せきりで、
仕事に忙殺されている。
ある日、正一が体の不調を訴え、
弓子が病院に連れてゆくと、
余命3カ月の癌であると診断される。
一郎は、今まで、
正一の事を全く構ってやらなかった事を後悔し、
残りの時間を、一緒に過ごそうと決める。
休職願いを出した一郎は、
正一が見たがっていた、
高知の海に連れていくが・・・。
子供が親より先に亡くなるのは、
なにより悲しい出来事だと思うけれど、
この映画は、
難病になった息子と向き合おうとする、
企業戦士の男の物語。
天知茂さん演じる主人公・一郎は、
仕事仕事、仕事だけが命の男で、
息子の正一がどんなに甘えても、
話し掛けても、
上の空。
頭にあるのは、造船のことだけ。
「二十四時間戦えますか」という
昭和の流行語を地でいっている。
そんな正一が癌を発症すると、
なんと一郎は、
正一の面倒を見てくれていた妹に、
「手遅れになるまで気付かなかったのか」と、
独り言のような、責めているような、
言葉を発する。
なんて勝手な。
妹はまだ学生なのに、
自分の時間を割いて、
正一の面倒を見てくれている。
自分は親の役割を放棄しておいて、
なんなんだ、その発言は。
しかし、一郎は、
その時の妹の返事に、大変なショックを受ける。
「正一は、数カ月前、
”お父さんに体調不調を訴えたけれど、
お父さんは仕事の本を読んでいて、聞いていなかった”
と言っていたわ」と。
あぁ、人は、
取り返しがつかない所まで来なければ、
反省する事はないのだな、と思う。
人の事は言えない。
私も気を付けなければ。
昭和、といえば、
学校の先生も、
とっても昭和。
学校で「海の絵を描く」というテーマで、
生徒たち全員が、
青い海を描くなか、
正一だけが、真っ黒い海の絵を描く。
担任の先生は、
「海が黒いなんておかしい」と、
まるで、正一の人格まで否定するかのような発言を。
個性を大事にするという、
今の学校で、
そんな事を言ったら、問題になると思う。
絵の出来にもよるだろうけれど、
一人だけ黒い海を描いた正一の絵は、
今なら、むしろ、褒められるかもしれないな。
評価 ★★★☆☆
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家族間の会話は難しいですね。
親しい間柄ほど聞き飛ばしてしまいそうな気がします。＾＾；
我が家でも言った聞いてないで結構もめています。＾＾；
by よしあき・ギャラリー (2024-03-18 14:20)
タイトル覚えがあるな～と思ったら、テレビドラマでもやってたんですね。
悲しい話。ポスターの子どもの笑顔が辛いわ。
by リンさん (2024-03-18 14:22)
妻を亡くしていて子供まで余命宣告とは
もっと早く家族に向き合ってほしかったですね
by mitu (2024-03-18 18:17)
昭和の時代の企業戦士は本当に働き過ぎの人が多かったようですね、日本の経済を牽引していた方達ですよね、このような方達が今の日本の礎を気づいたんですよね、辛いサラリーマンの映画なんですね。
by kousaku (2024-03-18 18:21)
うう…
なんだか、胸を締め付けられるようなストーリーです。
私は幼い頃にひとつ上の兄を病気で亡くしました。
その10年後に両親は離婚。
夫婦のことはわからないけど、兄が亡くなったとき、父が母にもっと寄り添ってあげていたら…と思います。
by ミケシマ (2024-03-19 01:47)
徹底した昭和の企業戦士だったんですね。
妻に先立たれたら、もっと子供に気持ちが向きそうですけど。。
どういう結末で終わったんでしょうね。
ちょっと興味あります。
by 向日葵 (2024-03-19 12:34)
よしあき・ギャラリーさん
コメントありがとうございます。
確かに、親しければ親しいほど、
日常会話は聞き逃しがちかもしれませんね。
大切な事はちゃんと聞くようにしたいですね。
by 青山実花 (2024-03-19 22:00)
リンさん
コメントありがとうございます。
調べてみましたら、
2回もドラマ化されているのですね。
平幹二朗さんとショーケンが、
それぞれ主役のようです。
by 青山実花 (2024-03-19 22:00)
mituさん
コメントありがとうございます。
立て続けに家族を失うのは辛いでしょうね。
もしかしたら、亡くなった奥様も、
こんな夫で、
淋しかったのかな。
by 青山実花 (2024-03-19 22:01)
kousakuさん
コメントありがとうございます。
高度成長期には、
多くの人が、この映画のように、
働きづめだったのでしょうね。
今のワーキングプアとは、
働く意味が全然違っていたように思います。
by 青山実花 (2024-03-19 22:01)
ミケシマさん
コメントありがとうございます。
幼いお兄様が亡くなられていたのですね。
ご両親の悲しみは想像を絶します。
お父様も、きっと頭では分かっていたのでしょうけれど、
昔の男性は、
優しい言葉を口に出すことができなかったのかも
しれませんね。
by 青山実花 (2024-03-19 22:01)
向日葵さん
コメントありがとうございます。
妻を失った心の穴を、
子どもではなく、
仕事で埋めようとしたのかもしれませんね。
by 青山実花 (2024-03-19 22:01)
↑仕事で埋めようとした....に共感(>_<) 企業戦士は、働き方改革が叫ばれている今でも居るんじゃないかな(>_<) 親は無くても子は育つ...とは聞きますが、両親揃っての虐待・育児放棄も有り二親は必須と思いますし、3人4人でも良いかと(>_<) まあ、爺婆(^_^;)
by yokomi (2024-03-20 14:33)
仕事人間は今もたぁ〜んとおりますが…
今は周りの(なんだろ？情勢、環境が)見方、捉え方が
随分変わってきてる。線引きも難しいけれど
昭和だなぁ〜って(笑
絶対言っちゃいけないのは
〝誰のおかげで飯食えてるんだ！〟ですね。
親は子供の今と未来を真剣に支えなければ、と
ニュースを聞くたびに思うこの頃です。
by suzu* (2024-03-20 18:12)
お早うさん(^_^;)。
涙・涙ですね。
爺は今左目は地デジで右目は4Kで頑張ってます。
by お散歩爺 (2024-03-21 08:28)
yokomiさん
コメントありがとうございます。
家族といるより、
仕事をしている方が向いているというかたは、
確かにいるでしょうね。
ただ、子どもが甘えてきた時は、
向き合ってあげてほしいですね。
by 青山実花 (2024-03-21 20:04)
suzu*さん
コメントありがとうございます。
仕事をするのは崇高な事ですので、
一生懸命にするのは、
いいと思うのですが、
あまりに家族無視は、良くないですね。
〝誰のおかげで飯食えてるんだ！〟
これは奥様はが逃げないと思っているから、
言えるんですよね。
夫がこういう事を言っているその間に、奥様は、
お金を貯めたり、仕事を探したりして、
着々と離婚の準備をされていると思います(笑)。
by 青山実花 (2024-03-21 20:04)
お散歩爺さん
コメントありがとうございます。
悲しいお話しでした。
目のお具合はいかがでしょうか。
どうか大切になさってくださいね。
by 青山実花 (2024-03-21 20:04)
仕事に没頭するのが、なぜ悪いのでしょうか。
食うためには金がいるのです。
金がないばかりに余計な争いも生まれます。
あり過ぎても、別の意味で余計な諍いは
起こりますが・・・。
まず生活の安定。
そのためには働かねばなりません。
金がない男に女は惹かれますか？
大谷は大谷であったからこそ、
田中真美子さんは魅力を感じたのでは
ないでしょうか。
もし、どこかの坂道で裏・市長さんと
大谷がくんずほぐれずで転げてしまい、
「転校生」の映画のように中身が
入れ替わってしまったとしましょう。
果たして、田中真美子さんは
大谷の姿形で日夜、世間の悪いヤツはいねがぁ～？！
と、なまはげのようにキーバードを叩いている
中身、裏・市長さんと、
見かけは裏・市長さんですが、
全国の小学生のもとに傘地蔵のように
グローブを配って歩く中身、大谷翔平。
あなたが田中真美子さんだったら、
どちらを選びますか？
・・・これは非常に答えるのが厳しい
究極の質問ですね。
カレー味のうんこか、
うんこ味のカレーか・・・。
どちらをナンに浸して食べるか…みたいな。
それにしても今、大谷・水原コンビのおかげで、
全国の松本人志はホッとしているでしょうね。
話題がかっさらわれてしまいましたから。
大谷・水原の口座に7億円振り込んであげても
いいぐらいの功労ではないでしょうか。
よろしければ、青山実花さんのご口座から
私の肩代わりとして振り込んでやってもらえませんか？
by 裏・市長 (2024-03-24 03:04)
裏・市長さん
コメントありがとうございます。
裏・市長さん、
なぜあなたは、
わたくしが「言わないでほしい」と言った事を、
このようなコメント欄で暴露してしまうのですか。
金があり過ぎても諍いが起こるなんて。
そりゃあ、青山財閥の一人娘で、
莫大な財産を相続したわたくしです。
それを妬む人から、
日々、様々な難癖や、
誹謗中傷があります。
金があるって、怖い・・・
それが正直な感想です。
しかし、わたくしは、
生まれた時から大金持ちなのですから、
そんなもんだろうと思っておりますが、
ただの野球少年だった、
大谷翔平さんは、
更にお困りだと思います。
いきなり大金を手にして、
銀行口座を作ろうにも、
約款は全て英語、
通訳の水原さんと一緒に、
口座開設に行くしかなく。
まさか、自分に代わって、
銀行に掛け合ってくれている男が、
ギャンブル依存症だなんて、
誰が想像するでしょうか。
FBIでも、CIAでも、KGBでも、NTTでも、JTBでも
なんでも構いませんが、
早くこの問題の全容解明をしていただきたいと
思っております。
そうでないと、
青山財閥の事業の一環である、
アメリカとの輸出入に
影響が出るのでございます。
by 青山実花 (2024-03-30 22:45)