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「停年退職」 [映画]

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〔1963年/日本〕


矢沢章太郎(船越英二)は、
90日後に定年退職を控えている、55歳。
嘱託社員として、
会社に残る事を希望しているが、
まだ、返事はもらっていない。


妻に先立たれ、
OLののぼる(藤由紀子)と高校生の章一(倉石功)の
3人暮らし。
のぼるが最近失恋したと、
密かに泣いていたのが気懸りだ。


部下の小高秀子(江波京子)が、
妻子ある男と付き合っているとの噂が耳に入った。
秀子がのぼると同世代な事を考えると、
他人事とも思えない。
なんとかして、
そんな恋愛、やめさせなければ。


それから、家に来た部下の坂巻広太(本郷功次郎)が、
のぼるに好意を持ったらしい。
広太はいい青年だ。
2人が結婚してくれるといいのだが・・・。





源氏鶏太さん原作、
船越英二さん主演の、
サラリーマンもの。


タイトルは「停年」とあるけれど、
一般的に「定年」と書くなぁと思って、
調べてみたけど、
そんなにめちゃめちゃ大きな違いはないらしい。


にしても、
やっぱり時代を感じる。
まず、定年が55歳という設定。


今、55歳といえば、
まだまだ若いイメージだし、
老け込むには早すぎる。


まぁ、この映画が公開された1963年頃の、
男性の平均寿命は65歳というから、
今とは感覚が全く違うのだろう。


感覚が違うといえば、
船越英二さんが、
娘や、部下のOLに向かって、
「結婚はまだか」
「早く結婚しろ」と
当然のように言う場面。


今は、親でも子供にそのような事を言えば、
セクハラになるし、
結婚が人生の重大事項ではなくなっているけれど、
当時は、それだけが目標だったのでしょうね。
特にOLの仕事は、
腰かけ、くらいにしか思われていなかっただろうし。


恋愛の感覚も面白い。


男性が、一度しか会った事がない女性の
会社の前で待ち伏せしたり、
手を握った事もないのに、
「結婚してください!」と言ったり(笑)。


今なら、ストーカーで通報されそうだけど、
ケータイも何もない時代は、
それが恋愛の駆け引きだったのでしょうね。


映画は、
紆余曲折あるけど、
話のテーマからして、
ハッピーエンド。


評価 ★★★☆☆

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