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「団塊ボーイズ」 [映画]

dankaiboys.jpg
〔2007年/アメリカ〕


実業家のジョン・トラヴォルタ、
歯科医のティム・アレン、
配管工のマーティン・ローレンス、
PCオタクのウィリアム・H・メイシー。


大学時代の同級生の4人も、
今はすっかり冴えないオッサン。
皆、私生活で悩みを抱え、
話す事は愚痴ばかり。


そんな生活を振り切りたいと、
トラヴォルタが、
「ハーレーでアメリカ横断をしようぜ!」と言い出した。
最初は躊躇していた3人だったが、
トラヴォルタの説得に心を動かし、
出発を決心。


出発の朝、
トラヴォルタは、全員のケータイを投げつけて壊し、
「ワイルドに行こう」と宣言。
彼らのチーム名は、「WILD HOGS」。


しかし、ワイルドには程遠い彼らは、
行く先々で失敗ばかりを繰り返し、
ついには、極悪暴走族軍団を敵に回してしまう・・・。





この邦題は、一体誰が付けたのか。
「団塊」って、
主演の4人は、その年代じゃないんじゃないかな。


「団塊の世代」と言えば、
おもに、1947年から1949年生まれの人を指すと思うのだけれど、
彼らはそれより若いし、
マーティン・ローレンスに至っては、
1965年生まれよ。
かすってさえいない。


これでは、団塊の世代のかたにも、
60年代生まれのかたにも、失礼な気がする。
そのせいなのか、何なのか、
理由は分からないけど、
DVDのタイトルは、「WILD HOGS」に変わったらしい。
なぜ最初から、そうしなかったんだろう。
インパクトを強くしようと思ったのだろうか。


まぁ、いいや。
そんな事は忘れて映画を楽しむ。


4人のおっさんたちが、
ハーレーでアメリカ横断するロードムービー、
と言えば、
カッコいい感じだけど、
実際は、もう、ヨレヨレ(笑)。


みんなハーレーには慣れていないらしく、
転んだり、ぶつかったり、大騒ぎ。
さらに、途中のキャンプでは、
テントを張ることも、
汚物の処理も上手くできず、
挙句には・・・
あははははは~と声を上げて笑ってしまう。


4人が池で泳ぐ場面も笑える。
調子に乗って全裸になったのはいいけど、
そこへやって来たのが・・・
いいなぁ、この展開。
好きだわ。


そして、のちに彼らが対峙する事になる、
暴走族との出会い。
これは怖い。
コメディだから笑っていられるけど、
現実だったら、命も危なそうな気がする。


全体的に、
頑張ってるおっさんたちが好ましく、
最後まで飽きさせない。
お約束の展開が、
むしろ気持ちいい。


評価 ★★★☆☆

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「昭和枯れすすき」 [映画]

shouwakaresusuki.jpg
〔1975年/日本〕


刑事・高橋英樹と、
洋裁学校に通う秋吉久美子は、
仲のいい兄妹。


ところが、ある日、
新宿の歓楽街を歩いていた高橋は、
男と歩いている秋吉を見かける。
訝って学校に確認すると、
彼女はとっくに退学していると聞かされる。


秋吉は、かつて自分を弄んだ松橋登と
また交際を復活させ、
さらに、チンピラヤクザの下条アトムとも
関係しているらしい。


激しく怒った高橋に、
「何をしようと自分の勝手」と、
聞く耳を持たない秋吉。


そんな中、
下条が殺害され、
現場に秋吉のネックレスが落ちていた。
妹は殺人犯なのか・・・
苦悩する高橋は・・・。





「昭和枯れすすき」という歌のイメージから、
貧しさに喘ぐ、
男女の物語かと思っていたら、
何のことはない、兄と妹のお話であった。


地方から出てきて、
全く身寄りもなく、
お互いだけが頼りなのに、
底なし沼のような歌舞伎町の毒に
染まっていく妹。


なんだか殊更のように、
歌舞伎町が魔都のように描かれていて面白い。
ただ歩くだけなら、
歌舞伎町って、とっても興味深くて、
私は、あの猥雑な雰囲気がとっても好きで、
ついキョロキョロしてしまうのだけれど、
やっぱり深く関わったら、
抜け出すのは容易ではないのかもなぁと思ったりもする。


現に秋吉久美子は、
刑事の兄・高橋英樹がどんなに叱っても、
高橋の願うような女の子には
もう戻れないみたいに、
禁止された事ばかりする。


で、関わっていたチンピラが殺されるという事件が起こる。


私だったら、
「それ見た事か」と言ってしまうかもなぁ。
くだらない男と関わっているから
そんな大変な事件に巻き込まれるんだ、
日頃の行いがいかに大事かよく考えなさい、と。
(自分の行いは棚に上げ(笑))


それから、
私はこの兄妹より、
高橋が付き合っている池波志乃が
なんだか気の毒だった。


高橋は、時々池波の部屋に行って
体を重ねている。
池波はこの高橋に惚れているようだけれど、
高橋の気持ちは・・・どうなんだろう。


刑事のくせに、
女と関係して、挙句ポイ捨て?
これじゃ、秋吉をポイ捨てした松橋登と、
結局大差ないんじゃないのか?


評価 ★★★☆☆

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「わらの犬」 [映画]

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〔2011年/アメリカ〕


売れない女優・エイミー(ケイト・ボスワース)は、
脚本家の夫・デヴィッド(ジェームズ・マースデン)と共に、
ロサンゼルスから、彼女の故郷の
ミシシッピの田舎町の一軒家に移住してくる。


故郷にはエイミーの元彼・チャーリー(アレクサンダー・スカルスガルド)がおり、
今も彼女に未練がある様子。
都会から来たスカしたデヴィッドは、
なんとなく村全体から、歓迎されていない。


デヴィッドは、
納屋の修理を、チャーリーと彼の仲間数人に頼んだ。
チャーリーたちは、
美しくセクシーなエイミーがどうにも気になる様子。


ある日、チャーリーたちから猟に誘われたデヴィッドが
森を彷徨っている間、
デヴィッドの家に戻ったチャーリーたちに、
エイミーは凌辱されてしまう。


数日後、
あるきっかけで、
知的障害者の男と家に匿ったデヴィッドに、
男を出せとチャーリーたちが押しかけ、
デヴィッドはついに反撃に出る・・・。





ダスティン・ホフマンの同名映画のリメイク。


大ヒットしたという、ダスティン・ホフマン版も、
ストレスでイライラが溜まりまくりだったけど、
 ↓
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2014-11-17
こちらもなんとも理解しがたい。


まずはエイミーの行動。
彼女は元彼のチャーリーや、その仲間たちが、
粗野で暴力的な男と知りながら、
タンクトップに下着も付けず、
彼らの前でジョギング。


なぜそんな事をする。
あれでは男たちに襲ってほしいと言っているようなものだ。
しかも、それを注意したデヴィッドに、
「この恰好は、あなたのため」って。
「あなたのため」は、
部屋で2人きりの時にすることでしょ。


デヴィッドの鈍臭さにもイラつく。
チャーリーたちに誘われて、猟に行って、
なぜかチャーリーたちがいなくなったと、
のこのこ歩いて家まで帰る。
その間、妻は凌辱されたというのに、
なぜ連れ出されたのか、
なぜ置いてきぼりにされたのか、
考えようともしない。


そんな甘いやつだから、
家に帰っても、
妻の様子のおかしさにも気付かない。
こんな想像力の無さで、
脚本家なんて務まるんだろうか。


エイミーが、
「ロスに帰りたい」と訴えても、
なぜか拒否。
自分の故郷でもあるまいし、
なぜこの村に固執するのかよく分からん。
自分だって、誰かに電話して、
「思っていたより仕事がはかどらない」と
言っていたじゃないか。


まぁ、でも、「空気の読めなさ感」は、
ダスティン・ホフマンの方が上かな、
女の私から見たら。
この役を演じるには、
ジェームズ・マースデンはイケメンすぎだし(そこかよ(笑))。


評価 ★★★☆☆

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「座頭市と用心棒」 [映画]

zatoichitoyojinbou.jpg
〔1970年/日本〕


座頭市(勝新太郎)は、
故郷のように思う、蓮華沢の里に
三年ぶりに訪ねるが、
里は変わり果てていた。


小仏の政五郎(米倉斉加年)が暴力で人々を支配し、
市が、かつて世話になった梅乃(若尾文子)は、
政五郎の愛人にされている。


政五郎は、市を殺すよう、
用心棒の佐々木(三船敏郎)に命じた。
佐々木は、盲目の相手を斬るのは嫌だと
最初は断るが、
大金を積まれ、仕事を受ける・・・。





座頭市は19作目まで観ていたのだけれど、
それから先に中々進めなくて、
やっと、20作目である、本作を観た。


20作目という、節目だからだろうか。
三船敏郎さん、若尾文子さんという、
大物スターが出演し、
時間も、今まで90分弱だったのが、
116分という、
座頭市にしては、長い作品になっている。


一番の見どころは、
勝新太郎と三船敏郎の対決だけど、
勝さんは三船さんを、「ケダモノ」と、
三船さんは勝さんを、「バケモノ」と呼ぶ。


うーん、さすが。
どちらも言い得て妙。
2人の特徴が、
たったそれだけの言葉に、めっちゃ上手く表現されている。


それから、三船さんの他にもう一人、
九頭竜という殺し屋を、
岸田森さんが演じておられるのだけれど、
それがもう、
「不気味」としかいいようのない演技で、
鬼気迫った感じが凄い。


この物語の中で、
大量に隠されている、
金の延べ棒を探す事も、楽しみの一つなんだけど、
実は、このお宝、
延べ棒でなく、砂金であることが分かる。


で、その砂金、
確かに大量にあったのだけれど、
なんと、最後にすべて風に舞ってしまうのよ。


なんてこった(笑)。
勿体ない。
もし私が今後の人生で、
万が一、隠し財産を持つことがあったとしても、
砂金だけはやめようと、固く心に誓った(笑)。


座頭市シリーズは全26作。
あと残り6作、早く制覇したい。


評価 ★★★☆☆




この作品で、
若尾文子さんの出演映画、161本中127本を観た事となりました。


(★は観た作品)


★春の雪 (2005)
★竹取物語 (1987)
★ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
★幻の殺意 (1971)
★男はつらいよ 純情篇 (1971)
★スパルタ教育 くたばれ親父 (1970)
★座頭市と用心棒 (1970)
★天狗党 (1969)
★千羽鶴 (1969)
★濡れた二人 (1968)
★積木の箱 (1968)
★不信のとき (1968)
★鉄砲伝来記 (1968)
★華岡青洲の妻 (1967)
★砂糖菓子が壊れるとき (1967)
★妻二人 (1967)
★夜の罠 (1967)
★雪の喪章 (1967)
 処女受胎 (1966)
★赤い天使 (1966)
★雁 (1966)
★氷点 (1966)
★処女が見た (1966)
★刺青 (1966)
★妻の日の愛のかたみに (1965)
★不倫 (1965)
★清作の妻 (1965)
★帯をとく夏子 (1965)
★女めくら物語 (1965)
★波影 (1965)
★花実のない森 (1965)
★幸せなら手をたたこう (1964)
 悶え (1964)
★卍(まんじ) (1964)
★獣の戯れ (1964)
★傷だらけの山河 (1964)
★「女の小箱」より 夫が見た (1964)
★温泉女医 (1964)
★新・忍びの者 (1963)
★越前竹人形 (1963)
★女が愛して憎むとき (1963)
★わたしを深く埋めて (1963)
★女系家族 (1963)
★八月生れの女 (1963)
★雪之丞変化 (1963)
★しとやかな獣 (1962)
★秦・始皇帝 (1962)
★瘋癲老人日記 (1962)
★その夜は忘れない (1962)
★やっちゃ場の女 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
★閉店時間 (1962)
★爛(ただれ) (1962)
★雁の寺 (1962)
★家庭の事情 (1962)
★妻は告白する (1961)
★新源氏物語 (1961)
★銀座のぼんぼん (1961)
★女は二度生まれる (1961)
★女の勲章 (1961)
★東京おにぎり娘 (1961)
★好色一代男 (1961)
★お嬢さん (1961)
★婚期 (1961)
★花くらべ狸道中 (1961)
★銀座っ子物語 (1961)
 素敵な野郎(1961)
 鎮花祭 (1960)
★偽大学生 (1960)
★安珍と清姫 (1960)
★勝利と敗北 (1960)
★ぼんち (1960)
★からっ風野郎 (1960)
★女は抵抗する (1960)
★女経(じょきょう) (1960)
★初春狸御殿 (1959)
★浮草 (1959)
 実は熟したり (1959)
★美貌に罪あり (1959)
 花の大障碍 (1959)
★次郎長富士 (1959)
★氾濫 (1959)
★山田長政 王者の剣 (1959)
★薔薇の木にバラの花咲く (1959)
★最高殊勲夫人 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
 新婚七つの楽しみ(1959)
★母(1958)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
 嵐の講道館(1958)
★一粒の麦 (1958)
★息子の結婚 (1958)
★口笛を吹く渡り鳥 (1958)
★愛河 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
★螢火 (1958)
★東京の瞳 (1958)
 妻こそわが命(1958)
★青空娘 (1957)
★夕凪 (1957)
★誘惑からの脱出 (1957)
★永すぎた春 (1957)
★朱雀門 (1957)
★慕情の河 (1957)
 続銀河の都 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
 銀河の都 (1957)
 君を愛す (1956)
★四十八歳の抵抗 (1956)
★日本橋 (1956)
★涙 (1956)
 スタジオは大騒ぎ (1956)
 あさ潮ゆう潮 (1956)
★滝の白糸 (1956)
★処刑の部屋 (1956)
★新婚日記 恥ずかしい夢(1956)
★新婚日記 嬉しい朝(1956)
★赤線地帯 (1956)
★虹いくたび (1956)
★新妻の寝ごと (1956)
★花嫁のため息 (1956)
 薔薇の絋道館 (1956)
★弾痕街 (1955)
 七人の兄いもうと (1955)
★珠はくだけず (1955)
★長崎の夜 (1955)
★幻の馬 (1955)
 娘の縁談 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
★月に飛ぶ雁 (1955)
 幸福を配達する娘 (1955)
★螢の光 (1955)
 勝敗(1954)
荒城の月 (1954)
★月よりの使者 (1954)
 緑の仲間 (1954)
★浅草の夜 (1954)
 慕情 (1954)
★舞妓物語 (1954)
★酔いどれ二刀流 (1954)
★或る女 (1954)
★心の日月 (1954)
 十代の誘惑 (1953)
 無法者 (1953)
 続続十代の性典 (1953)
 春雪の門 (1953)
★祇園囃子 (1953)
 続十代の性典 (1953)
★チャタレー夫人は日本にもいた (1953)
 怒れ三平 (1953)
★十代の性典 (1953)
 彼女の特ダネ (1952)
 街の小天狗 (1952)
 秘密 (1952)
 明日は日曜日 (1952)
 花嫁花婿チャンバラ節(1952)
★母子鶴 (1952)
 猛獣使いの少女 (1952)
★死の街を脱れて (1952)
★長崎の歌は忘れじ (1952)

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「クローバーフィールド パラドックス」 [映画]

cloverfieldparadox.jpg
〔2018年/アメリカ〕


世界中のエネルギーが、
あと5年以内に枯渇すると言われている近未来。


宇宙ステーション「クローバーフィールド」の
実験室では、
粒子加速器が起動できれば、
無限のエネルギーが作り出せると言われ、
乗組員たちは、何度も実験を試みている。


しかし、それはなかなか上手くいかず、
あと実験できるのは、残り3回。
今度こそ、と起動したところ、
出力が上がり、期待に乗組員たちは、
期待に胸膨らませる。


ところが、オーバーロードが起り、
火災が発生、
そして、窓の外にあった地球が見当たらない。
まさか、
自分たちが地球を破壊してしまったのか・・・





試写会で観た。


というより、
これも昨日書いた「アナイアレイション」と同じく、
上映会と言った方がいいのかもしれない。
ウィキペディアによると、
製作費用がかさみ過ぎたため、
劇場公開を断念し、
Netflixでの公開になったのだとか。


うーん、ちょっと意味が分からないな。
製作費がかさんだら、
余計に劇場公開した方が、
収益が得られる気がするんだけど、
違うのかな。
その辺のからくりが、私には分からない。


しかも、この映画、
製作に、あのJ・J・エイブラムスが名を連ねている。
当代きっての人気監督であり、プロデューサーの彼の名前があれば、
ある程度ヒットはしたと思うのに。


この映画は、人気シリーズ、「クローバーフィールド」の
前日譚とも言える作品で、
3作目。


1作目はマンハッタン。
2作目は密室。
そして3作目の本作は宇宙空間。


狭い宇宙船の中で、
とにかく次から次へとトラブルが起こる。
もし、誰かが「タダで宇宙に行かせてやる」と言ったとしても、
絶対行きたくない(笑)。


それと、宇宙船の窓から外を見て、
そこにあるはずの地球がない、と分かった時のショックったら。


普段、普通に生活している時は、
自分は〇〇区の住人だ、とか、
日本人だ、とかはよく考える事だけれど、
地球人だ、と考える事はあまりない。


でも、考えた事はないけど、
地球に生きているって、凄い事なんだなぁと思う。
地球外にいて、
地球を失ったら、
それって真の意味でホームレスじゃん、なんて、
ちょっとアホみたいな事を思ったりして(笑)。


評価 ★★★☆☆

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