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「ダンボ」 [映画]

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〔2019年/アメリカ〕


戦争で左腕を無くし、
元の職場であるサーカスに戻ってきたホルト(コリン・ファレル)だが、
妻は既に亡くなっており、
2人の子供、ミリーとジョーだけが彼の帰りを待っていた。


そんな中、象のジャンボが出産する。
生まれた子象・ダンボは、
美しい青い瞳をしているが、
耳が異様に大きく、
笑い者になってしまう。
からかわれるダンボを守ろうとしたジャンボは暴れ、
そのせいで、母子は引き離されてしまう。


ミリーとジョーは、
ダンボが、その大きな耳を鳥のように羽ばたかせて、
空を飛べる事に気付く。
それをサーカスで披露すると、
たちまち人気者に。


すると、噂を聞きつけた悪徳興行師・ヴァンデヴァーが、
団長・マックス(ダニー・デヴィート)を騙し、
自分のショーへダンボを出演させるのだが・・・。





ティム・バートン監督が手掛けた、実写版ダンボ。


言葉を持たない動物が、
人間に芸をさせられるショーを見た時に感じる、
哀しさ。


子ども向けの、
楽しいディズニー映画のはずなのに、
この年になると、
やっぱりそういった風に捉えてしまう所があって。


しかも、このダンボ、
大きすぎる耳を持つ、
ある種、異形の生き物で、
生まれた時から、
からかいや、いじめの対象になっている。


なぜ、自分が見せ物にさせられるのか、
理由も分からず、
人間の私利私欲に振り回される無垢なダンボに、
胸が詰まる。


・・・って、おっと、これじゃ、
まるでダンボが悲しいだけの物語みたいじゃないか(笑)。


決してそのような事はないのですよ(笑)。


お母さん象のジャンボと引き離され、
大きなショーに出るようになったダンボだけど、
ホルトやミリーやジョーや、
他にも、サーカスの団員みんなの尽力があって、
なんとかジャンボに会えるように頑張る。


その「早く早く」な感じが、
適度な焦り感で、
ゆるーく楽しいし、
ジャンボに再会できたシーンは、
ホッとして、泣いてしまった。


エヴァ・グリーンが、
ダンボの背に乗って飛ぶシーンが、
幾度となくある。


いくらダンボのお耳が大きくても、
人を乗せるのは無理なんじゃ・・・と思ったけど、
あの耳は意外と頑丈のようで(笑)、
ダンボは難なく、それをこなす。
やっぱり、そこはファンタジー。
子象が人を乗せて空を飛ぶという絵が、
とっても可愛くて、好き。


エヴァ・グリーンは、
こういった物語に合う。
ティム・バートンとの相性がいいのかもしれない。


評価 ★★★★☆

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