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「ビューティフル・ボーイ」 [映画]

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〔2018年/アメリカ〕


デヴィッド(スティーブ・カレル)と、
ニック(ティモシー・シャラメ)は、
仲の良い親子。


しかし、ニックが、
あるきっかけでドラッグに手を出した事から、
父子の運命は大きく変わってゆく。


デヴィッドは、
何とかニックを立ち直らせるため、
更生施設に入れるも、
抜け出し、
またドラッグに手を出す、を繰り返し・・・。





試写会で観た。


タイトル通り、
美しいティモシー・シャラメを
堪能する映画だと聞いていたし、
実際、彼はとても美しいのだけれど、


内容は、
そんな呑気な事を言っていられない、
重いもので。


取り返しのつかない、ドラッグ地獄。
最初の1回目がいけないのよね。
「1度くらいなら、大丈夫」。
それが全ての始まりになる。


一度ハマると、もうやめられない。
最初の刺激では物足りなくなり、
量が増え、
より刺激の強いものを求め、
最後には、脳が破壊される。


私はドラッグなんて、
見た事も、触れた事もないけれど、
スプーンに乗せ、
下からライターで炙って、
グツグツ溶け出す、あれを見ていると、
おそらく、今まで嗅いだ事のないような
強烈な匂いがするんじゃないだろうか。


あれを見ると、家族がドラッグをやっていたのに、
まるで気付かなかったなんて話は、
とても信じられない。


そう、この映画は、
父子の再生の物語でもある。


父は、シャラメ君が問題を起こす度に、
迎えに行ったり、
探しに行ったり、
彼を更生させるために必死だ。


父は、自分の育て方が悪かったのかと、
過去を振り返り、思い悩む。
でも、私から見て、
このお父さん、
それほど悪い人じゃない。
子供がグレるほど、嫌な事はしていないし、
離婚はしてるけど、
再婚相手の女性も、とてもいい人だ。
やっぱり、好奇心で手を出した、
最初の一回目が、地獄の入り口だったのだろう。


これは実話だそうで、
現在、この息子は、
7年間、ドラッグを断っているという
テロップが流れる。
断っているからいい、というわけではないだろうけど。


評価 ★★★☆☆

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