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「めくらのお市 命貰います」 [映画]

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〔1970年/日本〕


悪代官・吉沢伊織は、
一目惚れした町娘の志保を、無理矢理嫁に迎えるが、
初夜の床に入っていたのは志保ではなく、
盲目の女・お市(松山容子)。
お市は吉沢に制裁を加える。


しかし、そのせいで、
お市はお尋ね者になってしまう。
賞金稼ぎの3人組、
法師三九郎(目黒祐樹)、
源林坊丈海(大前均)、
野呂甚兵衛(堀田真二)は
お市の後を追う。


お市はある漁村に入った。
そこでは、十手を預かる灘万(田崎潤)が吉沢と組んで、
港の改築を企み、
漁民たちに立ち退きを迫っていた。


お市は漁民たちを助けるために、
行動を開始するが、
そこへ三九郎たちが現れ・・・。





「めくらのお市」シリーズ、第四弾にして
最終章。


うーん、凄いな、自分(笑)。
4日連続で「お市」を観て、
全制覇しちゃったよ。


わたし的には、
1→2→3の順に盛り上がっていって、
4で少し失速と思ったのだけれど、どうでしょう。
ここで終わるのが、
マンネリを防ぐためにも、
丁度良かった気がする。


そして、最後を飾ったのが、
特別ゲスト(かどうかは知らぬが)、
丹波哲郎、通称タンバリン。


タンバリンはお市を殺す為に雇われた
刺客の役なのだけれど、
これがもう、カッコよくて。


タンバリンの演技をもう一度確認したくて、
お市と2人きりで部屋に入る場面を、
見直してみた。
なるほどねー、
そこを確認する事で、
ストーリーが、より理解できたってもんだ(笑)。
家で映画を観る利点は、
そこにある。


シリーズを通して
お市を演じた松山容子さん。
彼女の殺陣は大変に華麗だと、
評価も高いようだ。
専門的な事は分からない私から見ても、
本当に美しかった。


それから、彼女が金を稼ぐために、
賭場で勝負をする場面が大好き。
目の見えない彼女だけど、
耳だけを頼りに、
どんどん勝ってゆく。
さらにいかさまを見破る場面には、
おぉ!と声を上げたくなった。


啖呵をきかせる時と、
女っぽさを見せる時とで、
声色まで変わってしまう演技も素晴らしい。


楽しい4日間でした。


評価 ★★★☆☆

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「めくらのお市 みだれ笠」 [映画]

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〔1969年/日本〕


賞金稼ぎをしながら旅する、
盲目の女・お市(松山容子)は、
ある日、瀕死の侍から、
一本の巻物を託される。
「これを、蘭学者・室伏鉄斎先生に渡してほしい」と。


その後、
この巻物を狙っているらしい刺客から、
何度も襲われるお市。
その度に切り抜けるが、
ついに、一人の浪人・榊弦之介(伊吹吾郎)に
巻物を奪われてしまう。


実は弦之介は鉄斎の弟子で、
他の刺客とは違うと知ったお市は、
弦之介と共に、鉄斎の住む野洲を目指す事にする。


野洲に到着したお市と弦之介。
すると、鉄斎の美しい娘・琴江が、
弦之介の帰りを待ちわびていたように、
彼の胸へ。
その時、お市は・・・。





「めくらのお市」シリーズ、第三弾。


はぁ。。。
これは辛い。
なんという事か。


松山容子さん演じる、主人公のお市は、
託された巻物を持って、
浪人・榊弦之介と旅をするわけだけれど、


弦之介と一緒にいるうちに、
自然に彼に、恋心を抱くようになるんだな。
途中まで一緒に旅したカップルからも、
「2人は仲のいい夫婦(めおと)みたいだ」とからかわれたりして。


だから、目的の地に着いた時、
弦之介を待っている女性がいる事を知った時の
お市の気持ちったら。
その時の、松山容子さんの、
辛い表情の演技に涙が出た。
すごく上手いと思い、
観終わったあと、そこだけもう一度観た。
(辛いなら、観なけりゃいいのだが(笑))


嫉妬の気持ちって、不思議だ。
他の感情とは全然違う。


日々の生活の中で、
嬉しい、悲しい、楽しい、辛いなどの感情は、
頻繁に心に湧き上がってくる。


でも、嫉妬の感情は、
普段は心の奥に隠れている。
自分にそんな感情がある事さえ忘れていて、
他人が嫉妬に狂う様子を見て、
滑稽に思う事さえある。


あー、でも、
気付く瞬間があるのよね、
自分に、こんなにも醜く苦しい感情があるんだって事に。


お市があの瞬間、
そこまで激しい嫉妬の念に駆られたかは分からないけど、
持って行き場のない感情に、
立っているのもやっとだったのではないのかと、
私はそんな風に想像する。
現に彼女は、
その場に居たたまれず、
逃げるように立ち去る。


松山容子さんの殺陣が素晴らしいとか、
馬にも乗れるんだとか、
見どころはいっぱいあるはずなのに、
何なんだ、この感想は。
もっとちゃんと書けよって(笑)。


評価 ★★★★☆

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「めくらのお市 地獄肌」 [映画]

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〔1969年/日本〕


お尋ね者を捕らえては、
賞金を稼いでいる盲目の女・お市(松山容子)は、
今は、身寄りのない少女・お京と旅している。
しかし、実はお京が大店の娘で、
家出しているだけだと知ったお市は、
心を鬼にして、彼女を家に帰す。


その後、
お市を激しく憎む、
女殺し屋・お炎(松岡きっこ)と対決したお市は、
お炎のある「技」に負けてしまう。


そんなお市を助けたのが、
漁師の茂作(入川保則)。
茂作は美しいお市を愛し、
2人は夫婦として暮らし始める。


茂作の村は、
地元のヤクザ・文蔵(安部徹)から、
「隠し米」を狙われ、
さらに、お炎は文蔵の妹。
事はやっかいだ・・・。





「めくらのお市」シリーズ、第二弾。


うん、中々面白い。
あまり知られていないシリーズだけれど、
一定の水準は達している。
(とエラソーに言ってみる)。


お市は、屈強な男たち相手でも、
全く負ける気がしないけれど、
1作目と同様、
こちらも女の敵がいる。


演じるのは松岡きっこさん。
なんて魅力的なんだろう。
もちろん今までも、彼女の事を知ってはいたけれど、
これほどカッコいいとは思っていなかった。


彼女の武器は、
鞭なのだけれど、
なんと、この鞭の素材(?)は
女の髪の毛!


そんなものを編んで作った鞭って、
どれだけ怨念が込められているのか、
考えただけで怖ろしい(笑)。


さらに、お炎は、
懐から、毒蛇を出すという凄技まで披露する。
そんな猛毒の蛇を、
一体どこに隠していたんだと言いたくなる素早さ。
毒蛇はお市を噛むのに、
なぜお炎を噛まないんだ?
それほど飼い慣らされてるのか?(笑)


お市が主役だというのに、
私は相当お炎が気に入ってしまったようだわ。


お市に関しては、
彼女が、束の間の結婚生活を営む場面が
心に沁みる。


それはほんの2~3日の出来事だったけど、
夫の茂作はとても優しくて、
やっぱり女は、出会った男で運命が大きく変わると
強く思う。
本当に幸せな場面だった。


だから、その後の茂作の失態が、
余計に悔やまれる。


評価 ★★★☆☆

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「めくらのお市物語 真赤な流れ鳥」 [映画]

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〔1969年/日本〕


7歳のお市は、今まさに、
母親から捨てられようとしていた。
雷雨の夜、母はお市より男を選び、
逃げたのだ。
さらに、泣きじゃくるお市の傍らにあった木に
雷が落ちたせいで、
彼女は盲目となってしまう。


その後、お市(松山容子)は弥助という老人に拾われ、
幸せな日々を過ごしていたが、
十数年後、弥助は伝蔵という男に殺される。


復讐を誓ったお市は、
浪人・浮田(長門勇)から居合剣法を教わる。
めきめき腕を上げ、
男と対等に遣りあえるまでに成長したお市。
お市は浮田に恋心を覚えるが、
それを知った浮田は、姿を消す。


お市は、
かたき討ちと、母親探しの旅に出る。
途中、生き別れた娘を探す老人・仁平と出会い・・・。





「めくら」や「市」のキーワードを聞けば、
ほぼ全員の方が、
「座頭市」を思い出すのが
普通なのだろうけれど、
これは、女性版。


少し前に、
綾瀬はるか主演の、女版座頭市「ICHI」を観た時は、
とても斬新だと思ったけれど、
なーんだ、
それより37年も前に、
女版はとっくに作られていたんだと思った次第。


それにしても、松山容子さん演じるお市が、
人と悲しい別れをしすぎて辛い。


母親に捨てられ、
育ての親・弥助は殺され、
恋心を抱いた浮田は去ってゆく。


特に浮田さん。
なんで逃げるかな。
あんなに若くて綺麗なお市に惚れられて、
めっちゃ幸せじゃないの。
しかも、浮田もお市を憎からず思っているのよ。
目の見えないお市を置いて、
黙って姿を消すなんて、
ひどいよひどいよ(笑)


この映画には、
もう一人、若い女が出てくる。
賭博場でサイコロを振るお文(荒井千津子)。


彼女はなぜか、
この平成の時代にも通用するような髪形をしていて、
そのせいで、
体に巻いた晒はチューブトップにしか見えず、
下半身は赤い短パンを履いているようだ。
これでサンダル履いたら、
そのまま湘南海岸に行けそう(笑)。


いや、それが悪いと言っているのではなく、
お市との対比が面白いな、と思って。
実際、賭博場で対決する2人の場面は、
なかなか面白かった。


複数の男相手に、
華麗な殺陣を披露する松山容子さん。
シリーズは4作まであるそうだ。
全制覇しなくては。


評価 ★★★☆☆

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「若い貴族たち 13階段のマキ」 [映画]

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〔1975年/日本〕


女ばかりの不良グループのリーダー、
通称・“13階段のマキ”(志穂美悦子)は、
空手を武器に、新宿界隈を治めている。


ある日、グループは、助けを求めてきたストリッパーを
救った事がきっかけで、
暴力団・大門組と争いになってしまう。
組長の大門は、
用心棒の江藤(南城竜也)とマキを対決させようとするが、
男気ある江藤は、マキを逃がす。


翌日、ドライブに出かけたグループは、
途中で出会った、二階堂観光の社長令嬢・悠子(大原美佐)と
揉め事になり、
悠子に制裁を加える。


悠子は父親の友人である大門に頼み、
マキへの復讐を企て、
マキは少年院送りになってしまう。


大門は、悠子に結婚を迫り、
また、悠子に父には、
自分を共同経営者にしろと脅しをかけ・・・。





志穂美悦子さんカッケー!(笑)。


彼女がJACの女性部門のトップスターである事は
知っていたけれど、
何か特別な格闘技を習っていたのだろうか。


それとも、運動神経が良くて、
どんなアクションシーンもこなしてしまうという事?


いずれにしても、
大勢の男相手に、
一人で立ち向かっていく闘いっぷりには
惚れ惚れしてしまう。


内容も結構濃いわ(笑)。


冒頭からやられる。
いきなり、2人の女の子が、
線路に縛り付けられてるシーンから始まる。
不良同士のいざこざでリンチされてるんだろうなぁってのは
想像が付くけど、
いかにもな角度の、その映され方。


その後も、様々な揉め事があるけど、
私が一番凄いな、と思ったのは、
社長令嬢・悠子に対する、
不良グループの仕打ち。


それは暴力ではないのだけれど、
ある事をされてしまうんだな。
リンチにも色々あるだろうけど、
なるほど、その手があったか、って感じ。
いや、絶対真似をしてはいけないけど。
あんな事をされたら、
確かに、いい所にはお嫁にいけないよーって(笑)。
(観ていないかたには、何がなんだか分からないでしょうが)


そして、その後、
志穂美さんは少年院へ。
おぉ!雰囲気がちょっと、
梶芽衣子さんの「女囚さそり」みたいになってきたぞ、と
ワクワクする(笑)。


そこでいじめられ、
最後は、大ボスと対決する志穂美さんなんだけど、
その対決場所というのが、なんだか牧歌的(笑)。
まぁ、それがこの映画の良い所なんだろう。


その後も、その後も・・・
あー、キリがない(笑)。


評価 ★★★☆☆

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