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「ペネロピ」 [映画]

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〔2006年/イギリス〕


名家・ウィルハーン家の5代前の息子・ラルフは、
使用人のクララを妊娠させた挙句、あっさりと捨ててしまい、
クララは絶望のあまり、自死する。
クララの母は怒りのあまり、
ウィルハーン家に次に生まれた女の子は、
鼻と耳が豚になるようにと、呪いをかける。


ウィルハーン家はその後、
男の子ばかりが立て続けに生まれるが、
やっと生まれた女の子・ペネロピ(クリスティーナ・リッチ)は、
呪いどおり、鼻と耳が豚の形で、
両親はショックのあまり、
彼女を死んだ事にする。


以来、ペネロピは、
屋敷の中だけで成長してゆく。
呪いを解くには、真実の愛が必要で、
両親は彼女に何度も見合いをさせるが、
ペネロピの顔を見た男たちは全員が驚いて逃げ出し、
両親はその度に、ペネロピの顔について口外しないとの
固い誓約書を書かせる。


その日も、ペネロピは、
ヴァルダーマン家の子息・エドワード(サイモン・ウッズ)と見合いするが、
エドワードも今までの男たち同様、
彼女の顔を見て逃げ出す。
しかし、逃げ足があまりに早かったせいで、
誓約書を書く暇がなかった。


エドワードは、「豚人間を見た」と世間に吹聴するが、
誰にも信じてもらえず、
証拠のため、
ペネロピの写真を撮るべく、
ギャンブラーのマックス(ジェームズ・マカヴォイ)を雇い、
屋敷に潜入させる・・・。





豚の鼻をした女の子の物語、
というのは知っていたけれど、
こんな風な、お伽噺テイストだったとは。


魔法で醜くされてしまった人が、
真実の愛で元に戻る・・・って、
よくある話ではあるけれど、
魔法をかけらたのは、
男性が多い気する。
(「美女と野獣」とか、「カエルとお姫様」とか)
だからこれは、
男女逆バージョン。


クリスティーナ・リッチ演じるペネロピは、
彼女の結婚を焦る両親(特に母親)の気持ちとは裏腹に、
どこかとても冷めているように、私には見えた。
自分の運命を受け入れるしかないじゃん、みたいな。


ただ、自分の運命を諦めるのと、
自分を好きになるのとは、まるで別。
ペネロピの呪われた豚の鼻を、
人間の鼻に戻す鍵は、
結婚よりも、自身の気持ちにある。


今まで私の中で、勝手にイメージしてきた、
ジャームズ・マカヴォイの印象が、
ちょっと違っていたのが面白かった。
なんだか私の知っている彼じゃないみたいで。


他の登場人物たちもみんなキャラ立っていて
面白いし、
それから、インテリアにも注目。
とても可愛い。
ちょっと、フランス映画の「アメリ」のインテリアに
通じるものがあるような気がした。
女の子が好きそうな。


評価 ★★★☆☆

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