「アデル ファラオと復活の秘薬」 [映画]
〔2010年/フランス〕
1911年。
パリの博物館で、
ジュラ紀に絶滅した翼竜・プテロダクティルスの卵が孵化、
空を飛びまわり、
市民を驚かす。
同じ頃、女性冒険作家・アデル・ブランセックは、
エジプトに来ていた。
ファラオの墓に入り、
埋葬されている医者のミイラを探すのが、
彼女の目的だ。
アデルが医者探しに躍起になるのには、
理由があった。
最愛の妹が、ある事故により、
仮死状態になっており、
そんな妹を救うためには、
どうしても、古代の医者が必要なのだ。
医者のミイラを見つけたアデルは、
危険を乗り越えながら、
やっとミイラをパリに持ち帰る。
その頃、パリでは、
蘇生術の研究をするエスペランデュー(ジャッキー・ネルセシアン)が、
死刑執行の危機に瀕していた。
彼の罪状は、プテロダクティルスを、
現代に甦らせた事。
しかし、エスペランデューがいなければ、
ミイラを蘇生させる事はできない。
アデルはプテロダクティルスに乗り、
死刑場へ乗り込むが・・・。
劇場にかかっていた頃、
冒険活劇かと思っていたのだけれど、
それらしい場面は最初だけで、
あとは殆ど、パリでのお話がメインであった。
エジプトでのアデルの活躍や、
ピラミッドの内部の様子は、
「インディ・ジョーンズ」のようだし、
パリの博物館で、多数のミイラが動き出す様子は、
「ナイトミュージアム」を思い出させる。
まぁ、だからといって、
パクリだとも思わない。
そのような場面は、どうしても同じような雰囲気になってしまうのだろう。
私が一番驚いたのは、
アデルの妹・アガットの登場シーン。
真っ直ぐ前を見て、ベッドに座っている彼女の姿は、
一瞬、どこが悪いのか分からないのだけれど、
なんと、よく見ると彼女の額から、
尖ったピンのような、釘のようなものが、
飛び出しているではないか。
つまり、そのピンは、
後頭部から突き刺さって、額に抜けているという事で、
そのせいでアガットの脳は、
停滞してしまったらしく、
死ぬ事もなく、
そのままそこに居る、というわけなのよ。
「な、なんでそんな事になっちゃったの!?」という理由は、
あとから分かるんだけれども、
うーん、あの姿はアデルでなくても、
ショックだと思うわ。
翼竜・プテロダクティルスが、
滑空する場面が好き。
ジュラ紀の恐竜が現代の空を飛ぶなんて、
ワクワクする。
それでなくても、私は肉食の動物を見るのが大好き。
プテロダクティルスのお肉の食べっぷりは、
見ていて気持ちいい(笑)。
観終わって調べてみたら、
フランスのコミックの映画化だそうだ。
アメリカのコミックの映画化は、
これまで結構観てきたけれど、
フランスのそれというのは、なんだか珍しい気がする。
ヒロイン・アデルは、
美人じゃないけど、元気な所が良い。
評価 ★★★☆☆