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「レ・ミゼラブル」 [映画]

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〔1998年/イギリス〕


パンを盗んだ罪で、
19年間も投獄されていたジャン・バルジャン(リーアム・ニーソン)。


2日間の約束で、仮出獄した彼は、
見知らぬ神父の家に泊めてもらうが、
その家にあった銀製の食器を盗んでしまう。
翌朝、警察官に連行されて、戻ってきたジャン・バルジャンに神父は、
「食器は彼にあげたんです。そうそう、燭台を持っていくのを忘れましたね」と、
さらにそれを彼に与えた。


9年後。
神父の高潔な心に触れたジャン・バルジャンは、
努力を重ね、ついにある町の市長にまで昇りつめていた。


ある日、町にジャベール警部(ジェフリー・ラッシュ)が赴任されてきた。
挨拶にきたジャベールを見たジャン・バルジャンは驚く。
彼は、ジャン・バルジャンがいた刑務所で、
看守を務めていた事があるのだ。
そして、ジャベールも、ある事故をきっかけに、
ジャン・バルジャンの事を思い出す。
「仮出獄したまま、戻らなかった男だ」と。


その規則を破った者は、終身刑と決められている。
ジャベールは、ジャン・バルジャンの正体を暴こうと必死になる。
一方、ジャン・バルジャンは、
不幸な娼婦・ファンテーヌ(ユマ・サーマン)の死に接し、
彼女の娘・コゼットを引き取り、育てる決心をする・・・。





少し前に、ジャン・ギャバン版の、
「レ・ミゼラブル」の感想を書いたけれど、
これは、リーアム・ニーソン版。


基本のお話しはもちろん同じ。
ただ、ジャン・ギャバン版が3時間以上と長い作品なのに対し、
こちらは2時間ちょっと。
その分、余計な部分が削ぎ落とされて、
スッキリと分かり易い。


やっぱり一番気になるのは、
ジャベールのしつこさ。
彼はなぜあんなに、ジャン・バルジャンに執着するのだろう。
表向きは正義感のようだけれど、
劇中、一度だけ、本音を吐露する場面がある。
「彼は自分より立派になったから」、と。


でも、市長を辞めて、
コゼットと一緒に10年も隠遁生活をしていても、
まだ執拗に彼を追うってのが凄い。
ジャン・バルジャンへの執着は、
彼のライフワークになってしまっているようだ。
人の執着心って、本当に謎だし、心の闇だ。


美しく成長したコゼットをクレア・デインズが演じているのだけれど、
作品の雰囲気にピッタリ合っていて、
とても良かった。


年頃の彼女は、
ある革命家と愛し合うようになる。
交際に反対するジャン・バルジャン。


コゼットを思うジャン・バルジャンの様子は、
実の父親のような、無償の愛で包まれている。
愛娘に恋人ができたら、
どんな父親でも、
あんな風に動揺するんだろうなぁ、と。


なんだかんだ言っても、
娘が愛する彼を助けてしまうのも、また父親。
ジャン・バルジャンは、大変な思いをして、
革命家を助ける。
「アルマゲドン」で、娘の為に命を賭してベン・アフレックを救った、
ブルース・ウィリスを思い出したよ。
全然関係ないけど(笑)。


もうすぐ、ヒュー・ジャックマン版の、
「レ・ミゼラブル」が劇場公開される。
早く観たい。


評価 ★★★★☆

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