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◆KAGEROU◆ [本]


KAGEROU

KAGEROU

  • 作者: 齋藤 智裕
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2010/12/15
  • メディア: 単行本


図書館で予約していた本作、
やっと順番が回ってきた。


借用した直後に会った友人に、
「見て見て~、ジャーン」と、
ちょっと得意気にバッグから取り出して見せた所、
物凄く冷静な顔で、
「この本を持ってる人って、なんで人に見せたがるかな。
 会社の人もそうだし、これで3人目」と
言われてしまった。


確かに。
そう言われて、ふと我に返って、
自分が何故この本を持っている事を、
それほど人に知ってもらいたいのかを考えてみたけど、
うーん、なんだろう。
出版当初は、多分中々手に入らなかったのであろうが、
今はきっとそんな事はないだろうし、
たかだか一タレントが書いた本(しかも処女作)を、
ここまでありがたがる心理ってなんなのだろう。


結局、自分でもよく解らない。


で、読んでみた。
自殺直前の男がそれを止められ、
それなら、もっと人の役に立つ事があると言われる。


ものすごく陳腐な解釈だけど、
もっと命について考えろって事だろうか。
まぁ、解らなくもない。
テーマは悪くないと思う。
あとは文章か。
状況説明だけで精一杯な感じ。


次回作はあるのか。
なんだかんだ言っても、
その時、私はまた、図書館で予約するんだろうな。
そして順番が回ってきたら、また友人に「ジャーン」って・・・。

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「SUPER8 スーパーエイト」 [映画]

SUPER8.jpg
〔2011年/アメリカ〕


1979年、オハイオ州。
ジョエル・コートニーは、工場で働く母を事故で亡くし、
失意のどん底にいた。
保安官の父は、仕事に忙しく、
家庭の事は妻に任せきりだった為、
最愛の母を失ったコートニーの淋しさは、
言葉で言い表せるものではなかった。


しかし、そんな彼には仲間がいた。
学校の同級生たち5人で、映画製作をしていたのだ。
作っているのはゾンビ映画で、
コートニーはメイク担当。
それは母を亡くした彼の、
心の穴を埋める、楽しい時間だった。


ある夜、彼ら5人と、
女優役に頼んで引き受けてくれた、
エル・ファニングの合計6人は、
家を抜け出し、駅で撮影を行っていた。
撮影は順調に進んでいたが、
彼らの目の前で、
貨物列車と乗用車が衝突するという事故が起こる。


驚いて逃げ惑う彼らだったが、
倒れたカメラは、
その時の状況を全て写しており、
さらに、現場にフィルムの箱を落としてきた事から、
目撃者がいると分かってしまい、
街は米軍によって、捜査される。


列車事故以来、街は不可思議な現象に包まれていた。
飼い犬たちが一斉に姿を消し、
電子レンジや車のエンジンが大量に盗まれ、
行方不明者も続出。
米軍は事故現場の処理に警察を介入させず、
独自の捜査を行っている。
そこで何があったののか。
そして、フィルムに映っているものとは何なのか・・・。





ウォークマンが登場し、
それで聞いている曲がブロンディの「ハート・オブ・グラス」、
エンドロールではザ・ナックの「マイ・シャローナ」がかかる。
他にも沢山、1980年前後のアイテムが登場する、
懐かしさを感じさせる作り。


内容も、
「未知との遭遇」や「ET」や「ポルターガイスト」や「宇宙戦争」などなど、
スピルバーグが今まで作ったり、関わってきた様々な映画の、
良い所を集めたような、
観客をワクワクさせる緊張感に満ちていて楽しい。


心の穴を映画製作で埋める少年、というあたりは、
スピルバーグの少年時代を投影していると
考えていいのだろうか。
私は彼の生い立ちについては何も知らないので、
いい加減な事は言えないのではあるが。


これから観る方の為にも、
詳しい事は書かないが、
スピルバーグ的映画に興奮できる方なら、
時間を忘れて観る事ができるのではないかと思う。


エンドロールで、
彼らの作った映画のが映し出される。
なかなか完成度が高く、面白い。
劇場内は、笑い声がもれていた。
エンドロールを待たずに、すぐに席を立った方々も、
一番後で立ち見していたようだ。


それから、本筋とは関係ないが、
エル・ファニングの美少女っぷりには目を見張った。
「SOMEWHERE」では、金持ちの娘役だったが、
今回は家庭に問題のある少女。
どちらもハマっている。
彼女はどんな大人になるのだろう。
楽しみなような、怖いような。


評価 ★★★★☆

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