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「眠狂四郎 殺法帖」 [映画]

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〔1963年/日本〕


眠狂四郎(市川雷蔵)は、家路を急ぐ途中、
伊賀の忍者に襲われる。
相手をバッタバッタと切り倒した狂四郎だったが、
一人を取り逃がす。


数日後、加賀前田藩の女中、千佐(中村玉緒)の訪問を受けた狂四郎は、
陳孫(若山富三郎)という唐人から命を狙われているので、
守ってほしいという願いを受ける。
同じ頃、陳孫から、呼び出しの手紙をもらっていた狂四郎は、 
指定された寺に出向くが、
陳孫から、「千佐こそ、加賀前田藩主が差し向けたスパイである」と聞かされ驚く。


前田藩主(沢村宗之助)と商人、銭屋五兵衛(伊達三郎)は手を組み、
密貿易をしていたが、
発覚を恐れた前田藩主は、銭屋一家を殺し、
復讐に燃える銭屋の仲間、陳孫に狂四郎をぶつけ、
相撃ちにさせる作戦であり、
先日の忍者も、前田藩主が差し向けた刺客だったのだ。


さらに、陳孫に案内された地下の隠れ家には、
殺されたはずの五兵衛が生きており、
金をちらつかせて、狂四郎に協力を要請してきた。
断った狂四郎だが、
陳孫は千佐を拉致、金沢まで連れ去ってしまう。
後を追いかける狂四郎だったが・・・。





市川雷蔵の人気シリーズ、第一弾。
私は市川雷蔵は特に好みではないのだけれど、
当時は大人気だったであろう事は、
映画の主演数からも分かるし、
年配の方から、とても好きだったという話をうかがった事もある。


本作は、シリーズ第一作目という事もあり、
まだ手探りな感じ、熟成していない印象である。
そのせいか、市川雷蔵より、
若山富三郎と中村玉緒が素晴らしい。


若山富三郎は、少林寺拳法の達人という設定で、
石灯籠を素手で壊したり、
最後には市川の刀を素手で受け止める辣腕ぶりである。
ルックスも、凄い存在感、力がある。
余談だが、若山が最初に登場した時、
「え?勝新太郎?」と思ってしまった。
やはり兄弟だ、
本当によく似ている。


それから中村玉緒、
ほぼ全編出ずっぱりの大活躍である。
とても可愛い。
面白かったのは、
私は勝手に、眠狂四郎とは、
クールでストイックな存在なのだと思っていたら、
意外と女出入りが激しく、
来る物は拒まずといった感じ。
中村玉緒とも、一夜を共にし、
不感症だった中村の、翌日の満足そうな顔ったら、
狂四郎、そちらの方の腕も達人らしい(笑)。


評価 ★★★☆☆

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