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「わんわん忠臣蔵」 [映画]

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〔1963年/日本〕


森の奥で暮らす日本犬・ロックは、
元気な男の子。


山の洞窟で暮らす虎のキラーは、
腰巾着のキツネ・赤耳を従え、
ロックの友達の動物たちを捕まえては
食べていた。
そんなキラーに歯向かえるのは、
ロックのお母さんのシロだけ。


ところがある日、
シロはキラーに殺されてしまう。
キラーをやっつけようとしたロックだが、
まだ幼い彼は、まるで歯が立たない。


「もっと強くなりたい」
そう思ったロックは、
町で修業しようと考え、
山を下りる・・・。





想像以上に可愛い。
ポップでキュート。
このアニメのキャラクター商品があったら
買いたいくらい。
もしくはLINEのスタンプなどがあれば、
ダウンロードするのに、とも思う。


ロックも可愛いし、
なにより
ロックの森のお友達、
ウサギやリスや小鹿の造形が、
何とも言えずに良い。


この作品は、
手塚治虫さんが原案・構成に関わったのだそうだ。
ディズニーを意識したと書かれているけれど、
ディズニーとはまた違った、
日本のアニメの良さでいっぱいの映画だと思う。


それから、
私の思い込みの激しさと、
想像力の無さを思い知らされた映画でもある。


ロックが「町に下りる」と言った時、
私は、その「町」とは、
宿場町とか、町人街、もしくは武家屋敷などが立ち並ぶ
ものを想像していたのよ。


ところが、彼が辿り着いたのは、
ニューヨークを思わせるような摩天楼。
「え!この映画の舞台って外国だったの!? しかも現代!」と
二重に勘違いしていた私。
その場面に行くまで、
一体何を観ていたんだろう。


↓こんな感じ

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もう一つ、
「そっか、そういう考え方もあるんだ」と
思い知らされた場面もあった。


途中、ロックの仲間の動物たちが、
人間に捕まって、
動物園に入れられてしまうのだけれど、


私はてっきり、彼らは檻の中で泣き暮らすものだとばかり思っていたら、
「ここは食べ物もくれるし、
 何より、キラーのような天敵がいなくていい」みたいな事を言う。


囚われた=悪
というばかりじゃないんだ、と、
月並みな考えしか持てない自分が恥ずかしい。


タイトルに「忠臣蔵」とあるけれど、
忠臣蔵のお話とは、
あまり関係ないのはご愛嬌。
多少かすっているといえば、
仇の名前が、
キラー → 吉良上野介
ってところくらい(笑)。


評価 ★★★★☆

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