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「オオカミの誘惑」 [映画]

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〔2004年/韓国〕


イ・チョンアは、
母親の再婚でソウルに引っ越してきた女子高生。


なんだか冴えない彼女は、
好きだった男の子を親友に取られ、意気消沈。
バスの中で泣いてしまう。
バスには、同じ高校のモテ男、パン・ヘウォンが乗っており、
ヘウォンは、なぜかチョンアに惚れてしまう。


別の日、
チョンアは街中で、
ライバル校のモテ男・カン・ドンウォンと知り合う。
ドンウォンはなぜか最初からチョンアに親しげで、
翌日は彼女の高校にまでやって来る。


カッコいい事で名を馳せていたドンウォンに、
女生徒たちは色めき立つが、
ヘウォンは怒り、
チョンアは自分のものだと宣言。


2人のモテ男から同時に愛されてしまったチョンア。
今まで冴えなかったのが嘘のよう。
彼女の運命は・・・。





韓国の高校生たちの恋愛模様。
馬鹿馬鹿しいには違いないけど、
たまにはこういうのもいいかもと、
なんとなく観てしまう。


冴えない女の子が、
カン・ドンウォンとパン・ヘウォンから同時に愛されるって、
羨ましいわ(笑)。
私だったら、絶対ドンウォン。
だって可愛いもん(馬鹿(笑))。


ヘウォンは俺様キャラで、
無理矢理ケータイを渡してきて、
「電話に出なかったら許さない」みたいな事を言う。
こんなDV予備軍みたいな男は嫌いだ(笑)。


この後、
意外な事実が分かってきて、
「あ、そうなのね」って感じなんだけど、
オチがいかにも韓国で。
それだけちょっと残念。


劇中、高校生の彼らは、
普通に飲酒したり、
ヘルメットをかぶらずにバイクを飛ばしたりしている。
韓国は、映画の中でのそういった事には、
うるさくないのだろうか。
日本なんか、極道が車に飛び乗っても、
シートベルトだけはきっちりするというのに。


私は映画の中だったら、
多少の事は大目に見てもいいと思う方だから、
そんな韓国がちょっと羨ましかった。
まぁ、9年前の映画だから、
今はどうなっているのかは分からないけれど。
(トム・ハンクスとジュリア・ロバーツの、
 「幸せの教室」のポスターもノーヘルで、
 スペインで罰金を科されたというのを、今思い出した。
 やっぱり駄目なものは駄目か)


評価 ★★★☆☆

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「アンナ・カレニナ」 [映画]

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〔1948年/イギリス〕


政府高官の妻・アンナ(ヴィヴィアン・リー)は、
兄の浮気が原因で、
「家を出る」と息巻く兄嫁をなだめる為、
モスクワに出掛ける。


途中の列車で、
将校・ヴロンスキー(キーロン・ムーア)と知り合った彼女は、
彼の精悍な様子に惹かれる。


舞踏会で再会した2人は、
ダンスを踊りながら、
互いの気持ちを確認し合う。


兄嫁の妹・キティは、
ヴロンスキーに恋していたが、
ヴロンスキーは、彼女の事などまるで眼中になく、
それが原因で
キティは臥せってしまう。


2人の事が夫の耳に入り、
アンナは離婚を言い渡される。
さらに社交界でも、2人の噂はもちきりで、
オペラに出掛けた際は、
まるで針のむしろ状態であった・・・。





うわー、
ヴィヴィアン・リーよ、スカーレット・オハラよ!
という事で、
また観てしまった、「アンナ・カレーニナ」。
リーがアンナを演じていたなんて、
全然知らなかったし、
期待も高かった。


ただ、正直、
今まで観た3本の「アンナ~」の中で、
一番退屈だったかも。


一番不満なのが、
アンナと息子との関係。
この物語で、
アンナがヴロンスキーのもとへ簡単には走れずにいる、
一番大きな理由は息子だと思うのだけれど、
ガルボ版の息子が、
「ママ、ママ」とアンナに懐いているのに対して、
こちらの息子は、別に母を必要としている様子がない。


最初の登場シーンで、
彼は乳母とボードゲームか何かに興じてして、
アンナが部屋に入っても、あっちへ行けと言わんばかり。
現代で言うなら、コンピュータゲームに夢中で、
他の事など目に入らない男の子と同じ感じがして、
2人の間に、特に強い絆が感じられない。


やっぱりヴィヴィアン・リーは、
母性より恋愛のイメージなのだろうか。
別に意図してそういった風に作ったのではないだろうが。


それから、アンナが実に自分に都合よく行動している。
一度は家を捨てて、
ヴロンスキーの元へ走ったのに、
死産して体調が悪くなると、
また夫の家に帰って、看病してもらう。
そして具合が良くなると、
また出ていくという手前勝手っぷり。


原作がどうなっているのかは分からないけど、
なんだかなぁ。
他の作品より好きになれないアンナであった(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「桜、ふたたびの加奈子」 [映画]

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〔2013年/日本〕


容子(広末涼子)と信樹(稲垣吾郎)夫婦は、
もうすぐ小学校に入学する娘・加奈子と3人で、
幸せな生活を送っていた。


ところが、加奈子の入学式の日、
両親より先に校門に走り出した加奈子は、
車に撥ねられ亡くなってしまう。


加奈子の死を受け入れられない容子は、
自らも死を選ぼうとするが、
それも叶わず、
その後は、加奈子が生きているかのような言動を繰り返し、
信樹を戸惑わせる。


ある夜、容子は、
妊娠している若い女・正美(福田麻由子)に出会う。
正美は本来なら高校に通っているはずだったが、
中退し、出産に備えている。
正美の相談相手は、
小学校時代の担任・砂織(吉岡麻由子)だけだったが、
彼女はそんな砂織にも、
お腹の子の父親は頑として明かそうとはしなかった。


容子は正美と砂織と、
頻繁に交流するようになる。
そして次第に、
正美のお腹の子が、
加奈子の生まれ変わりではないかと思うようになる・・・。





原作は新津きよみさんのホラー小説だそうだけれど、
映画は、ホラー色は殆どない。
ラスト近くの展開で、
「あ、そういう事ね」と思うくらい。


小説の粗筋を読んでみたけれど、
ストーリーもかなり変えられているようだ。
映画では良い夫、良い父だった、
ゴローさん扮する信樹は、
浮気して、離婚するらしいし(笑)。


よく言われる事だけれど、
妊娠も、出産も、子育ても、
女のものなんだなぁというのを、
あらためて再確認した感じ。
この方面において、
なんだか男たちは蚊帳の外だ。


もちろん男がいなければ子供はできないし、
家庭における父親の存在が、
重要なのは分かってはいるけれど、
お腹に宿した命を慈しんできた者と、そうでない者の差は、
やっぱり大きい。
加奈子を亡くした容子が、
死のうとまで思い詰めるのに対して、
信樹は、「また子供を作ろう」と言う。
温度差が違う。


死に限らず、
昨日までそこにいた人が、
今日からいないって事が、
どれほど淋しいか、
その辛さが胸にくる。
基本は霊的な話なんだけど、
そちらの方は、まぁ、
どうでもいいや(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「君と歩く世界」 [映画]

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〔2012年/フランス〕


離婚し、5歳の息子を引き取ったアリ(マティアス・スーナーツ)は、
金も殆どないまま、
姉夫婦の家に転がり込む。
粗野で、力だけが自慢の彼が就いた仕事は、
ナイトクラブの用心棒だ。


そのナイトクラブで、
彼は客の女・ステファニー(マリオン・コティヤール)と知り合う。
彼女は水族館に勤務し、
シャチのショーの指揮を生業としていた。


ある日、ステファニーが立つ、
ショーの舞台が崩壊、
プールに投げ出された彼女は、
両足を膝から切断するという大怪我を負ってしまう。
生きる希望を無くし、
死まで考えるステファニー。


体と心の傷が多少癒えてきた頃、
ふとアリに電話したステファニーは、
久し振りに海に行く。
アリに抱きかかえられ、
水に入った彼女は、
文字通り、「水を得た魚」のように、
泳ぎを満喫する。


アリはアリで、
私生活が全て順調というわけではなかった。
彼が新たに就いた仕事のせいで、
姉に多大な迷惑を掛けてしまったのだ・・・。





昨年、サメに襲われて片腕を無くした、
13歳の少女の物語、
「ソウル・サーファー」を観ていたので、
こちらもそういったお話かと思っていたが、
違っていた。


「ソウル~」の女の子はまだ幼く、
両親の庇護のもと、
自分とサーフィンの事だけ考えていればいいのに対して、
こちらは大人の物語。
しがらみもあるし、
自分の生活もある、
「人生、やり直せない事はない」とはよく聞くけれど、
やり直せない事だってあるんだと、
分かってくる年齢でもある。


ステファニーの怪我は、
物語の全てではなく、
意外なくらい淡々と描かれている。
そもそも、この物語の主人公は彼女ではなく、
アリのようだ。
彼の人生のエピソードの方に、
より多くの時間が割かれている。


アリとステファニーの関係も、
友人でもなく、恋人でもなく、
微妙でニュートラル。


ステファニーは、
両足を失った自分が、
まだ“機能”しているのか分からないと言い、
アリと関係してそれを確かめる。


“機能”している事が分かった後は、
ケータイで彼を呼び出しては、
何度もベッドを共にする。
それは互いに割り切った関係だったはずなのに、
アリが他の女と親しくした途端、
ステファニーに湧いてくる不思議な感情。


同じ経験があるわけじゃないけど、
その気持ちは分かるなぁ。
人間の感情はそう単純じゃない。
恋人じゃないと分かっていても、
何度も関係した相手を、
無意識にも束縛したくなるのは、
自然な事なんじゃないのかな。


大人な、いい映画だった。
邦題が甘すぎて、
ちょっといただけないけど。


評価 ★★★★☆

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「フラッシュ・ゴードン」 [映画]

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〔1980年/アメリカ〕


近未来のある朝。
本来なら、太陽が昇っていい時刻なのに、
なぜか外は暗いままという事態が起こる。


元NASAの科学者・ザーコフ博士(トポル)は、
月の軌道がずれ、日蝕が起こっている事を突き止める。
このままいくと、
月は地球に激突し、
人類は滅亡の危機に瀕するという。


そしてその事態は、
自然の力ではなく、
惑星モンゴから発せられたパワーだと知ったザーコフ博士は、
フラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)と、
フラッシュの恋人・デイル(メロディ・アンダーソン)と共に、
モンゴへ旅立つ。


モンゴは皇帝ミン(マックス・フォン・シドー)が、
全てを支配する独裁国家であった。
ミンは地球を乗っ取ろうと考え、
また、彼はデイルを気に入り、
花嫁にしようとする。
ゴードンは、地球の為、そしてデイルを助ける為、
反乱軍と共に戦う事になる・・・。





1月に「テッド」を観た時から、
近いうちに絶対観ようと決めていた、この「フラッシュ・ゴードン」。
「テッド」の主人公・ジョンが、
このフラッシュ・ゴードンを大好きらしく、
ゴードンを演じたサム・ジョーンズ本人も登場していた。
できれば「テッド」を観る前に観ておいた方が、
より良いという映画なのだ。


ただ、「テッド」以前から知ってはいたけれど、
世間の評価があまりに低くて(笑)。
酷い酷いと聞かされていたものだから、
どれほどのものかと、
ちょっと不安でもあった。


でも、まぁ、
それが逆に良かったのか、
そんなに言われているほど悪くはなかったかも。
加点法の効果か(笑)。


ものすごいチープだけど、
わざとチープな作りにして、
それを楽しむって映画もあるものね。
そういうものだと思って観れば、
それなりに楽しめる。
おそらく作り手は大真面目なんだろうけど(笑)。


ただ、私は基本的な事が分かっていないのが残念。
フラッシュ・ゴードンって、そもそも何者?
スーパーマンみたいな特殊能力があるわけでは
なさそうだし、
スパイダーマンやアイアンマンみたいに、
何かを身に付ける事で、
パワーがアップするわけでもなさそうだし。


ジョージ・ルーカスは、
この映画を作りたかったのだが叶わず、
仕方なく「スターウォーズ」を作ったのだそうだ。
それが、まぁ、
「スターウォーズ」は、いつまでもシリーズが続くくらいヒット作となって、
こちらは大コケ。
本当に運命って分からないものだわ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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