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「ハッシュパピー バスタブ島の少女」 [映画]

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〔2012年/アメリカ〕


バスタブ島に住む少女・ハッシュパピー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)は、
お父さんと2人で暮らしている。


島は貧しく、
みんな小屋のような家に住み、
洪水になると全体が湿地になってしまうような、
そんな場所。


お父さんは、ふいにどこかへ行ってしまい、
またふらりと帰ってくるような生活を続ける人。
ハッシュパピーにも、決して優しいというわけではないけれど、
だからといって、彼女を嫌っているわけではなさそう。


ハッシュパピーは、
伝説の巨獣オーロックスの存在を信じ、
怯えている。
オーロックスが集団でやって来て、
島を荒らす想像をよくする。


ある日、100年に一度の嵐が島を襲う。
全体が水に浸かった島は、
もう元に戻りそうもないくらいの
酷い状態で、
国は、島民を強制的に清潔な施設に避難させる・・・。





この物語の舞台・バスタブ島と呼ばれる場所を、
私は、どこの国とも限定せずに観ていたのだけれど、
意外にも、アメリカなのね。
(意外に感じたのは私だけかもしれないけど)。


アメリカ本土にほど近い島では、
まだまだこの映画のような生活をする人たちが
いるのだろうか。
離れ小島でも、
アメリカはアメリカだと思っていたのに。


ハッシュパピーが可愛いうえに、
逞しくて、
スクリーンの彼女の様子を
じっと見つめてしまう。
お父さんは、それほど当てになる人ではないようだし、
自分で頑張って生きよう、って。


洪水が起こって、
自治体が、無理矢理島民を避難させる場面で、
幸せの基準って何だろうと考える。


文明の中で暮らす者は、
自分たちを幸せだと思い、
そうでない人たちにも、
それを強要する。


けれど、島の人たちは、
今までの生活で別に不満はないのよ。
与えられたご清潔な暮らしなんかしたくなくて、
島の生活が大好きで。
彼らは島に居させてあげなよと思う。


ハッシュパピー役のクヮヴェンジャネ・ウォレスという少女は、
これから出てくるのだろうか。
なんだかとっても自然なので、
このまま真っ直ぐ育ってほしいって、
親みたいな気持ちで思ってしまう。


評価 ★★★☆☆

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