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「ナバロンの要塞」 [映画]

Navaronenoyousai.jpg
〔1961年/アメリカ〕


1943年。
エーゲ海はドイツ軍に制圧され、
イギリス軍は壊滅の危機にあった。


特にナバロン島の崖に作られたドイツ軍の要塞には、
巨大な大砲が設置され、
周囲の海に睨みを利かせており、
付け入る隙を与えない。


そんな要塞を破壊せよとの命令が下り、
ベテランの軍人6人が召集される。


ナバロン島に入るには、船を島の南側に着け、
歩哨のいない絶壁を登るしかない。
登山が得意なマロリー(グレゴリー・ペック)を先頭に、
一行は決死の覚悟で出発する。


なんとか島に上陸した一行は、
様々な困難を乗り越えながら、
ようやく要塞に辿り着く・・・。





以前、
哲学者でエッセイストの土屋賢二先生(大好き!)が、
一番好きな映画と聞かれて、
この作品を挙げておられた事を思い出す。


10年くらい前だと思うので、
うろ覚えで申し訳ないのだけれど、
「危機の連続だが、
 偶然に頼る事なく、
 軍人たちの機転と力でそれを乗り越える所が素晴らしい」
といったような事を書かれていた。


あの天邪鬼な(ごめんなさい)先生が、
珍しく真面目に答えておられるなぁと可笑しく思い、
いつか観てみようと思いつつ、
もしかして難しいかもと迷っているうちに、
年月が経ってしまった。


で、やっと観たわけだけれど、
とっても面白かったです。
何でもっと早くに観なかったかなと、今更ながら思う。


本当に、先生の仰る通り、
次から次へと襲いかかる危機を、
登場人物たちが自分たちの機転で乗り越えてゆく。


危機は船で島に渡る途中から、もう始まる。
呑気な場面など一つもない、緊張の連続。
そして、壁登り。
固唾を飲んで見入ってしまう。


敵に捕まった時なども、
仲間の一人が突拍子もない事を言い出し、
「え?この人何言っちゃってんの?裏切る気?」などと思わせながら、
次の瞬間にはちゃんと決着がつくという面白さ。


そういえば、
冒頭、要塞に入るにはどうしたらいいかという会議で、
「爆薬を積んだ飛行機で、そのまま突っ込めばいい。
 ただし、その飛行機に乗るというパイロットがいればだが」と、
軍人たちが話し合う場面があった。


彼らは笑いながら、
いかにも冗談という感じで話していたけれど、
本当にそれをした人がいたんだよなぁと思うと切ない。
戦争って本当にくだらない。


評価 ★★★★☆

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