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「青色革命」 [映画]

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〔1953年/日本〕


小泉達吉(千田是也)は、
現在失業中の大学教授。
高校生と大学生の2人の息子は、
そんな彼を気遣ってか、
友人相手に、
高利貸しを始める始末。


小泉家の二階に下宿している福沢(三國連太郎)は、
小泉の姪・美代子(久慈あさみ)に片思いしている。
しかし美代子は、
別の男と見合いをする。


小泉は、昔の教え子・犬飼から、
小料理屋の女将・お須磨(小暮実千代)を紹介される。
お須磨から「好き」と言われた小泉は舞い上がり、
なんとか彼女と懇意になりたいと
思い始める。


そんな中、長男が、
金銭トラブルで警察に逮捕されてしまい・・・。





全体的な雰囲気が、
何となく、以前観た「プーサン」と似ている気がする。
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-07-15
同じ市川崑監督作品で、
作られたのも同じ年なので、
これが当時の
市川監督の作風だったか。


「プーサン」の越路吹雪さんの演じた役に当たるのが、
この映画では、久慈あさみさん。
仕事をする独身女性というのも、
二階の下宿人に惚れられる、というのも同じ。


この映画で、
私が気に入ったのが、
この下宿人を演じる三國連太郎さん。


彼は、ナヨナヨしていて、
女言葉を話す。
この時代の映画の中で、
私は何人も、こういった男性を見ているけど、
いつも面白い。
当時、シスターボーイと呼ばれていたらしいけど。


今は、こういう男性はいないなぁと思ったけど、
近いイメージは、りゅうちぇるかなぁ。
彼も、中性的だけど、
恋愛対象は女性だし。


千田是也さんが、小料理屋の女将の惚れてしまうんだけど、
彼は人に、
「いやー、女将が僕に惚れて、噛みついてきたりするんですよ、あっはっは」
などと、
得意そうに話す。


しかし、実は彼女は、
教え子・犬飼の愛人。
免疫のない、大学教授センセーの
手に負える相手ではなかったようで(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「デイアンドナイト」 [映画]

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〔2019年/日本〕


秋田県のある街に、
東京に出ていた明石幸次(阿部進之介)が帰ってくる。
自殺した父親の葬儀を出すために。


父は、大手自動車会社の不正を
内部告発したせいで、
逆に嫌がらせに遭い、
追い詰められた挙句、死んだのだ。
詳細を知らなかった幸次も、
直接的に、間接的に、
少しずつ色々知るようになる。


幸次は、
児童養護施設のオーナー・北村(安藤政信)に誘われ、
子どもたちの食事を作る仕事に就く。
さらに北村は、夜も別の仕事をしないかと誘ってくる。


北村には、
孤児を救う以外に、
別の顔があったのだ・・・。





試写会で観た。


なんだか色々惜しい。


決してつまらない映画ではないし、
雰囲気も悪くないんだけど、
ちょっと詰め込み過ぎなのかなぁ。


飽きることなく、最後まで楽しめたけど、
心の芯に触れそうで、触れない微妙な感じ。
なんか、もどかしい。
まぁ、私に、
この映画を理解する能力がないだけなんだろうけど。


テーマは、善と悪の境目。


特に、安藤政信演じる北村という男は、
善のために悪をする、というような男で、
彼を理解できるかどうかが、
この映画に感動するか否かの、
踏み絵なのかもしれない。


私も、人様の事を批判できる
立派な人間ではないので、
何とも言えないけど、
さすがに、北村のような事はしないかなぁ。
あまりに、思考が飛躍しすぎているというか。


それから、
結局、世の中は、
勧善懲悪なんてないんだなぁと、
分かってはいたけど、
再認識する内容でもある。


映画では悪人とされている、
大企業側の人間・田中哲司の
最後の笑顔を見たら、
もう何も言えなくなる。


ま、世の中、そんなもんでしょ、と。
それが現実だものね。


評価 ★★★☆☆

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「この道」 [映画]

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〔2018年/日本〕


詩人・北原白秋(大森南朋)は、
自由奔放な性格で、
与謝野鉄幹(松重豊)・晶子(羽田美智子)夫妻や、
友人らに
心配をかけてばかり。


そんなある日、
白秋の家に、
作曲家・山田耕作(AKIRA)が訪ねてくる。
耕作は、白秋の詩に曲を付けたいと提案するが、
白秋はそれを断り、
ついに2人は大喧嘩に。


しかし、関東大震災の惨状の中、
歌で人々を元気づけようと、
白秋と耕作は、
数々の童謡を発表する・・・。





試写会で観た。


北原白秋という名前を知ってはいても、
どんな作品があるのか、
即答できずにいた、
不勉強な私だけど、


そっか、
私の好きな童謡「ゆりかごのうた」も
白秋の作詞なんだ、と、
この映画を観て知った。


他にも、
「あめふり」
「ペチカ」
「あわて床屋」など、
抒情的な詩を書く人だったんだなぁと。


ただ、作品が素晴らしいからと、
その人の実生活まで清く正しいのかとは、
全く話が別(笑)。


映画の中の白秋は、
最初から、やりたい放題。
それは映画的な演出でなく、
実話のようだ。


そういう所は、
同じ詩人のサトウハチローさんと
通じるものがあるなぁと、
思いながら観ていた。
サトウハチローさんの破天荒っぷりは、
佐藤愛子さんの小説に何度も出てくるし、
なんだかもう、伝説みたいな感じで。


まぁ、詩人なんてものは、
それくらいでいいのかもしれない。
世の中の、色々を知っていて、
多少汚い事もしているから、
美しい詩が書けるのかもしれないし。


で、白秋と山田耕作との
運命的な出会い。


私は、詩に曲が付いたものが大好き。
つまりそれが、
「歌」というものなわけだけど、
歌になれば、詩だけより、
ずっと人々は口ずさみやすくなる。


白秋の詩に、
素晴らしい曲が付いた事で、
詩の良さが、
3倍にも4倍にもなったのではないかと、
そんな気がしている。


評価 ★★★☆☆

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「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」 [映画]

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〔2018年/アメリカ〕


ホグワーツ魔法学校の卒業生、
ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、
旅行禁止を言い渡されているが、
その解除の条件として、
英国魔法省への入省を求められる。


そんな中ニュートは、
捕えられていた黒い魔法使い、
ゲラート・グリンデルバルド(ジョニー・デップ)が、
脱獄した事を知る。


魔法界の支配を企むグリンデルバルドを追って、
ニュートとその仲間、
そして、恩師・ダンブルドア(ジュード・ロウ)らは、
パリに向かう・・・。





ついに、この、
「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」で、
「4D」映画なるものを、
体験してしまいました。


正式には、
「4D」映画というと、
ユナイテッド・シネマ系の「4DX」と、
TOHOシネマズ系の「MX4D」の2つがあるそうで、
今回、私は、
ユナイテッド・シネマ系で観たので、
「4DX」体験という事になります。


しかも、
「今日は、4DXで観るぞ!」と意気込んでいったわけでなく、
劇場に行ったら、
時間ギリギリに観られるのが、
この回だったというわけで、
予告が始まっていた暗い場内で、
座席を探して座ったというのが、
実際の所で。


覚悟がなかった事もあってか、
それはもう、
想像以上の衝撃でした。


なにせ、もう、
スクリーンに合せて、
椅子が動く動く(笑)。
体調が優れなかったら、
酔っちゃうだろうな、というくらい、
結構激しいです。


さらには、
水がかかる、
風が吹く、
背中に何かが触れる、
足元に何かいる感じがする、
といったことが、
映画のスクリーンに合せて体感できるのです。
(ディズニーランドに以前あったアトラクション、
 「ミクロアドベンチャー!」を
 めっちゃ激しくしたものと言えば分かりやすいでしょうか)


私は、スクリーンを見つめながら、
映画の内容と、
この体感を合わせるように作るのは大変そうだな、
などと、
余計な事を考えてしまいました。
だって、画面と体感とがズレてしまったら、
なんだかおかしな事になってしまうでしょう?(笑)。


もちろん、作り手はプロなのですから、
私のようなド素人の心配など不要な事は、
分かってはいるのですが。


ちょっとした遊園地感覚で、
とても楽しかったです。


・・・って、
肝心の映画の感想を書けよ、って(笑)。


いやー、「4DX」があまりに強烈で、
なんというか、あまり話が頭に入ってこなかった
というのが実際の所で。


まぁ、元々、私が、
ファンタジーがあまり得意でないというのが、
一番駄目な所なんでしょうけど。


すみません、
今回は「4DX」の体験談、という事で(笑)。


評価 ★★★☆☆

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23区内全駅制覇・西武新宿線 [23区内全駅制覇]

SS01.西武新宿駅
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SS02.高田馬場駅
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SS03.下落合駅
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SS04.中井駅
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SS05.新井薬師前駅
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SS06.沼袋駅
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SS07.野方駅
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SS08.都立家政駅
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SS09.鷺ノ宮駅
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SS10.下井草駅
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SS11.井荻駅
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SS12.上井草駅
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SS13.上石神井駅
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SS14.武蔵関駅
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全駅制覇、59回目の掲載は、
西武新宿線です。


4月21日に、
この「23区内全駅制覇」シリーズの、
第1回「つくばエキスプレス」を掲載してから、
59回目にして、
ついに今日、完結の日を迎えました。


59路線、721駅。
全くの自己満足で、
撮り溜めていた駅名表示板たち。


自分の中で、
それは、「証拠」という程度の気持ちで撮っておりましたので、
ボケていたり、曲がっていたり、
本当なら人様にお見せできるような写真でなかった事を
申し訳なく思っています。


でも、こうして掲載してゆく事で、
駅巡りをしていた時の、
あのワクワクした気持ちが思い出されて、
とても楽しかったです。


駅巡りが終わりに近付いてきた頃、
一番気になったのは、
「最後の駅がどこになるのだろう」という事でした。


そして、その最後は、
この西武新宿線の下井草駅でした。


別に、西武新宿線や下井草駅が
嫌いなわけではないのです。
意識して、最後にしたわけでもないのです。


西武新宿線は、私の住んでいる所から、
微妙に、近すぎず、遠すぎず、
「いつでも行ける」という気持ちがどこかにあり、
つい、後回しになってしまったというのが、
一番の理由なのです。


二周目はゆっくりと、
各駅の周辺を歩いてみたいです。


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※以下に、このカテゴリーの1回目に書いた文章を
 一応貼り付けておきます。
 初めて来られたかたは、
 駅名表示板が並べられているのを見ただけでは、
 わけが分からないと思いますので(笑)。


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いつの頃だったか、
都内の初めての駅に降り立った時、
せっかく来たのだからと、ホームの駅名表示板を
写真に撮った事がありました。


そんな事が何回か続いた時、
23区内に駅っていくつあるんだろう、
全て制覇したら面白いだろうな、と考えるようになり、
数年間かけて、
先日、やっと全駅制覇を完了いたしました。


条件は、
駅は、必ず改札を入るか出るかする、
もしくは、
違う路線に乗り換える事。
駅に降りて、写真だけ撮って、また乗るというような
「ズル」はしていません。


駅は、数え方にもよるのでしょうが、
延べにして720ほどあります。
当初はブログにアップしようとは全く考えていませんでしたが、
友人にこの事を話しましたら、
ぜひ見てみたいと言われましたので、
順次、載せていこうと思います。


駅を降りたあと、
周辺を、少し歩いてみたりもしましたが、
とりあえず、「一周目」は全制覇が目標でしたので駆け足で、
「二周目」に、街歩きのような事をしてみたいと
考えています。

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