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「嫁の立場」 [映画]

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〔1953年/日本〕


日本橋の老舗佃煮屋の隠居老人・金蔵は、
若い頃、真面目過ぎたせいなのか、
今になって急に、
お汁粉屋を経営するおみつに熱を上げ出した。


心配した息子の金之助と嫁のさち子は、
金蔵を、
金之助の姉・おくらの家に預ける事にした。


おくらの家に行ってからも、
金蔵は、おみつが気になって気になって、
隙あらば、抜け出そうとする・・・。





44分の短い映画だけれど、
1953年頃の、
日本人の生活や、
人間関係がコミカルに描かれて、
面白かった。


遊びを知らなかった老人・金蔵が、
いきなり目覚めて、
妙齢の女に入れ上げるのだけれど、
これが、どう見ても金蔓にされてて(笑)。


でも、この映画の場合、
タイトルにもあるように、
お嫁さんのさち子がとってもいい人で、
そんな舅に優しい。


さち子は、
「お父様は、若い頃、
 とてもご苦労された。
 少しくらいの道楽はいいではないですか」と
夫に言ってくれる。


まぁ、それはきっと、
お店の経営が順調だから、
言えるというのもあるのでしょうね。
生活がカツカツだったら、
そんな余裕な発言はできない気がする。


この映画には、
もう一人、
別の若い夫婦が出てくる。
この夫婦の嫁は、
姑に辛く当たり、
別居する事になる。


このエピソードには、
時代を感じるなぁ。
確かに、この嫁は、
色々な面で、嫌な女だけど、
嫁姑問題に限っていえば、
気の合わない2人なら、
一緒に済まない方が、
むしろお互いのためだと、
現代の人なら思う気がする。


昔は、同居が大前提だったから、
同居しないというだけで、
悪い女にされてしまうんだろうなぁ、と。


観始めて知ったのだけれど、
野添ひとみさんが出ていて、嬉しかった。
なんか得した気分。


評価 ★★★★☆

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