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「16歳の合衆国」 [映画]

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〔2002年/アメリカ〕


16歳の少年・リーランド(ライアン・ゴズリング)は、
ある日、特別な理由もなく、
恋人・ベッキー(ジェナ・マローン)の知的障害の弟を
刺し殺してしまう。


逮捕されたリーランドは、
矯正施設に入れられるが、
なぜそのような事件を起こしたのか、
その理由について語ろうとはしない。


教官のパール(ドン・チードル)は作家志望で、
リーランドの心の闇を解き明かし、
それを本にしたいと考える。
教官が時間外に収容者と接する事は禁じられているが、
それを破り、リーランドと語り合う。


リーランドの父親は高名な作家(ケビン・スペイシー)。
しかし、リーランドとは長い間会っておらず、
息子の心を理解するのは難しい。


一方、ベッキーは恋人が起こした事件にショックを受け、
断ち切っていたドラッグに、
再び手を出してしまう・・・。





10代の少年が、
知的障害のある年下の少年を殺害した、と聞くと、
以前、日本で起こった事件を
思い出す人も少なくないだろう。


ただ、この映画の犯人・リーランドは、
日本のあの事件の犯人とはタイプが違うように思える。


リーランドは成績もよく、
性格も穏やか。
今まで問題を起こした事はなく、
そして、父親は高名な作家だ。


だからこそ、
なおさら理由が分からない。
彼のような少年が、
なぜ無抵抗な弱者を殺したのか、と。


理由は最後まで分からないし、
本人さえ、説明がつかなさそうだ。
私もこれを書いていて、
何か取ってつけたような理由を
捻り出して書こうと思えば、
書けなくもない気がするけど、
どれも、本当のようで、
でも、違うような気もして、
書く気がしない。


この邦題が言いたい事はなんだろう。
アメリカの日常では、
このような事がいつ起こっても、
不思議はないという事なんだろうか。
まぁ、日本も、人の事は言えない現状だけど。


評価 ★★★☆☆

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