「祈るひと」 [映画]

〔1959年/日本〕
三沢暁子(芦川いづみ)は、
死んだ父親の事を、
幼い頃から冷淡な男だと思ってきた。
自分が結婚する時は、
両親のようになりたくない、
それが暁子の願いだ。
暁子は、母の友人の勧めで見合いをするが、
相手の蓮池という男は、
強引で自分勝手。
どうにも好きになれそうにもない。
暁子は、父の学生時代の友人で、
学者の佐々木の助手をする事になった。
佐々木から聞く父の印象は、
明るく、優しく、
暁子が感じてきたものとは、
正反対だ。
そんな中、暁子は、
同人誌に書かれた、
父親の随筆を読み、ショックを受ける・・・。
母や自分に愛情を示さない
冷淡な父親のせいで、
結婚に夢を描けない芦川いづみさんが、
真実を知ってゆく物語。
学者の父は、
決して声を荒げたり、手を上げたりするわけではないけれど、
冷たい声で、
妻子に何か注意するのを聞くと、
それはそれで、とても怖いものだな、と思う。
芦川さんがそんな父親を、
好きなのか、嫌いなのかは、
よく分からなかったけれど、
きっと、好きなのでしょうね。
愛されたいから、
苦しんでいるのだもの。
芦川さんの見合い相手というのが、
なんだか嫌な男で。
映画を観るにしても、
相手の希望も聞かず、
自分の好きなものばかりだし、
出会って2回目で、
競馬場に行ったり、
強引と男らしさを、履き違えているような。
さらに、突然、
芦川さんの自宅や職場にやって来たり、
今なら通報されそうな勢い(笑)。
芦川さんは早く結婚したくて、
一度は、プロポーズをOKしそうになり、
「や、やめた方が・・・」と、
こちらがやきもきしたけれど、
結局、お断りになられた(笑)。
すると、男は、
断られた腹いせに、
芦川さんに、絶対言ってはいけない
トンデモ発言を。
こんな男、一緒にならなくて良かったよ(笑)。
評価 ★★★☆☆