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「キラー・インサイド・ミー」 [映画]

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〔2010年/アメリカ〕


西テキサスで保安官をするケーシー・アフレックは、
真面目な青年。
町は平和で、大きな事件は殆どない。


ある日、町はずれで売春をする女がいるとの
苦情が入り、
上司の指示でその家に出向いたアフレックは、
彼を客だと勘違いしたジェシカ・アルバに
迎え入れられる。


しかし、彼が保安官だと知った途端暴れ出したアルバを、
激しく殴打するうちに、
2人は一線を越え、
その後、アフレックは毎日のように
そこに通うようになる。


アルバは、自分に夢中の建設会社のドラ息子から
金を巻き上げようと、アフレックに持ち掛け、
彼もその話に乗ったかに見えた。


ところが実行すると決めた夜、
アフレックはなぜかアルバを
拳で死ぬまで殴り続け・・・。





生々しい。
人を死ぬまで殴り続けるって、
想像以上に生々しい。


それも、
喧嘩して殴ったら、結果的に死んでしまったとか、
そういった事ではなく、
最初から殺すつもりで、ただひたすら殴るって、
殴られる方も辛いけど、殴る方だって大変そうだ。


そんな異常な男の役を、
ケーシー・アフレックが好演している。
一見、純朴そうで、真面目そうなんだけど、
実は悪魔の顔を持つという役が
ピッタリ合っている。


私も最初は騙されたのよ(笑)。
彼は良い人間で、
売春婦のジェシカ・アルバにそそのかされて、
犯罪に手を染めるのかしら?って。


それが途中で、「ん?」と思う出来事があって、
少しづつ、彼の素顔が明らかになっていく。
犯人探しの映画ではなく、
追い詰められてゆく彼の心理を見る映画。


なぜなら、
彼は、殺人を犯したあと、
一所懸命に、場を取り繕うんだけど、
担当検事やら、同僚やらは、
明らかに彼を疑っている。
決定的な証拠がないだけ。


で、アフレックに当てこすりみたいなことを言っては、
彼の様子を観察してるし
アフレックも、ヤバいとは感じてるんだろうけど、
言い逃れできると信じてる。


50年代のお話だから、
今のように、科学捜査がない事が逆に、
お話を面白くしてると言えるのかも。


一見良い人そうに見えるけど、実は○○って、
今年は日本でも、とっても多くない?(笑)。
実は耳が聞こえていた作曲家とか、
201回目の細胞は作れそうにもない女化学者とか、
城崎温泉に105回も出張したと言い張ってた県議とか、
落書き教唆したタレントとか、
政治資金でおむつまで買っていたというお嬢ちゃん議員まで、
一年の総決算にはまだまだ早いけど、
人材豊富で話題に事欠かなかったわ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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