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「仲よし音頭 日本一だよ」 [映画]

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〔1962年/日本〕


広告会社「弘電社」の新入社員・加納秀治(本郷功次郎)は、
スポンサー・日の丸電気の広告を
自社で扱いたいのだが、
なかなか上手くいかない。


しかも、偶然ナイトクラブで会った日の丸電気の課長・後藤の態度が
あまりにも酷かった為、殴ってしまい、
謝りに行く羽目に。


一方、大阪から東京に出てくる途中の秀治の父・源次郎(中村鴈治郎)は、
新幹線の中で、
日の丸電気の社長令嬢・礼子(叶順子)と知り合いになる。


秀治が困っている事を知った源次郎は、
秀治を礼子の所へ連れてゆき、
新番組に大スターを揃えるという条件で、
スポンサーになる約束を取り付ける。


源次郎は、昔から懇意にしている、
結髪師・大野まさ(浪花千栄子)を所へ
秀治を行かせる。
まさはスターの髪を結っていた過去があり、
芸能界に顔がきくのだ。


秀治の願いをまさは引き受けてくれ、
当日は6人の大スターを集めると言ってくれたのだが・・・。





すごいすごいすごい!(笑)
ラストの10分があれば、
もう何もいらないってくらい凄い。


本郷功次郎扮する秀治が、
浪花千栄子さん扮する結髪師さんの所へ相談に行った時の
セリフだけで大興奮。


「私はスターの髪を結っていたので、
 知り合いは沢山いる。
 京まっつぁん、お富士さん、若尾ちゃん、
 長谷川一夫さんに、雷ちゃんに、勝っちゃん」と。
(セリフ通り。名前の順番もそのまま)


こんな名前を聞いてしまったら、
イヤが上にも、気持ちが高まるってもんだ。
それまでは平凡なサラリーマン物だと思って観ていたけれど、
ウキウキが止まらなくなって、
テープを早送りしたくなる気持ちをこらえるのに大変(笑)。


で、当日。
登場した6人を見た時は、私の興奮もクライマックス(笑)。
本人役というのも、一つの役で、セリフを喋ってるのは分かってるんだけど、
素の様子が見られたようで、
テレビのモニターににじり寄って、
見入ってしまったよ(馬鹿だ(笑))。


「雷蔵さんと勝新さんは、
 新婚だから、奥さんに電話してる」なんてセリフを聞いた時は、
一人で「ひゃ~」と言ってしまったし、
その雷蔵さんと勝新さんが、
互いの新婚を揶揄しながら階段を下りてきた時は、
悶絶死しそうだった(本当に馬鹿(笑))。


「中村鴈治郎さんは来られない」と誰かが言うと、
当の雁治郎さんが、
「あの人はいらない」みたいな事を言ったのにも笑えた。


やっぱり私はアホだわね。
人様から見たら、
何を興奮してんだか、勝手にやってろって感じでしょうが、
こんなものでも観れば幸せいっぱいな気持ちになれるんだから、
許してください(笑)。


そしてラストは、
この6人による踊りの披露。
もう全員が素敵すぎて、
何度も繰り返して観ちゃった。
本当に幸せでした。


で、肝心の映画の方は、
登場人物全員が、
偶然にも知り合いという、
都合の良すぎる展開(笑)。
でも、鴈治郎さんの東京での宿泊先の夫婦を、
実生活でもご夫婦のミヤコ蝶々さんと南都雄二さんが演じるなど、
遊び心いっぱい。
あー、楽しかった。


評価 ★★★★☆

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