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「若親分」 [映画]

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〔1965年/日本〕


明治末期。
ヤクザの南条組の親分・辰五郎が、何者かに刺殺される。


葬儀は盛大に行われ、
日本の名だたる親分衆が弔問に訪れるが、
その中には、犯人と目される滝沢組の組長・巳之助(石黒達也)もおり、
組員たちは色めき立つ。


そんな中、軍服姿の若い男が人々の目を惹いた。
彼は辰五郎の息子・武(市川雷蔵)。
辰五郎は、ヤクザ家業は自分一人で十分だと、
武を海軍に入れ、
葬儀にも呼ぶなと言い残していたのだ。


しかし、父の後を継ぐと決めた武は、
襲名披露を行い、
名実共に、南条組二代目組長となる。


武は父の仇を討つため巳之助と争い、
巳之助の腕を切り落とす。
しかし、父を殺した真犯人は、
太田黒組の親分・伊蔵(佐藤慶)だと分かり・・・。





市川雷蔵がヤクザの若親分を演じた本作。
カッチョいい~(笑)。
任侠物というと、
高倉健や菅原文太を思い出すけれど、
雷蔵さんのそれは、2人とは全然タイプが違う。
もう少し頭脳的。


しかし、だからといって弱いわけではない。
どこで身に付けたのか(海軍か?)、
彼の刀(ドス?)の腕前は天才的で、
相手が何人いようと、
まるで負け知らず。
まぁ、負けてしまったら話は続かないけど(笑)。


石黒達也演じる、巳之助親分の男気に
惚れ惚れする。
彼は武の早とちりから、
腕を切り落とされたにも関わらず、
武を責める事なく、
むしろ褒めてくれる。


雷蔵がまだ若く、
親分というには貫禄が足りない分を、
補ってくれているようだ。


そして、「大悪党」に続いて観た、
佐藤慶の憎らしさ。
人相のせいなのか、
演技そのものが上手いのか、
本当に嫌な奴で。


この映画、
その後シリーズ化され、
全8作もあるそうだ。
どうせなら、全作観てみたいなぁ。


評価 ★★★☆☆

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