「シーズンチケット」

〔2000年/イギリス〕


イギリス北部の小さな町で暮らす、
15歳の少年・ジェリー（クリス・ベアッティ）は、
母と姉と、姉の子供とで暮らしている。


ジェリーはいつも、親友のスーエル（グレッグ・マクレーン）と
共に行動している。
学校は肌が合わず行っていない。
不良の真似事のような行動をしながら、
毎日が過ぎてゆく。


そんな2人は、
大ファンのサッカーチーム・ニューカッスル・ユナイテッドの
チケットを手に入れようと思い立つ。
高価なチケットのため、
今後は一切、煙草もドラッグもしないと決め、
なんとか金を貯めようと努力が始まる。


廃品回収や万引き、
金になる事は何でもする2人。
そんな甲斐あって、
それなりに貯金も増えたが、
ある日、ジェリーが家に帰ると、
アル中の父がいた。


ジェリーの家族は、
暴力を振るい、金を奪う父から逃れるため、
何度も引っ越しを繰り返しているのだが、
その度に、発見されてしまうのだ・・・。





昨日終わったサッカーワールドカップ。
弱かったねぇ、日本(笑)。
普段、サッカーについて考える事は、
殆ど無い私だけれど、
やはり大きな大会となれば気になるし、
日本のチームがどれくらいの実力なのか、
知りたい。


こんな私が結果について四の五の言う資格はまるでないけど、
日本のチームは他の国と比べて、
どこが違うのかなぁ。
技術なのか、メンタルなのか。


自国が負けただけで、
暴動が起こる国ってのもどうかと思うけど、
どさくさに紛れて痴漢するような輩がいる国に、
他国のことは笑えない。


で、この映画。
サッカーの地元チームが大好きな
2人の少年が、
チケットを手に入れる為に奮闘するのが
メインの物語なんだけど、


お金を貯めるその手段というのが、
あまり誉められた方法じゃなくて、
ちょっとブラックな展開。
笑っていいのか怒っていいのか分からず、
最初は、あまり好きになれずに観る。


けれど、次第に分かってくる、
彼らの家庭環境。
ジェリーの父は最低最悪な男で、
家族は、この父のせいで崩壊したと言っていい。


やっぱり最初から悪い子なんていない。
ジェリーは母や姉と接する時は、
とっても優しくて、
根っこはとても良い子。
どこの国にも、
なんでああいう親父がいて、
家族を苦しめるかなぁ。


ラスト近くの思いもかけない展開に
拍手したくなったけど、
それは不謹慎か。
でも、喜びたくもなる。
詳しく書けないのが辛い(笑)。


そして、さらにさらに、本当のラスト。
これも拍手したくなる。
これ以上のオチってあるんだろうか。
イギリス映画っていいなぁ。


評価　★★★★☆