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「女妖」 [映画]

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〔1960年/日本〕


人気作家で大学教授の船越英二は、
ある日、浅草で、美しい女・山本富士子と知り合う。


意気投合した2人は、
一緒に酒を飲み、
さらに安ホテルで一夜を共にする。


船越は山本の職業を尋ねるが、
彼女はそれをはぐらかす。
その後、彼女をある場所で見かけた船越は、
その正体に驚く・・・。


その後、箱根に旅行に行った船越は、
風変りな女・野添ひとみと知り合った。
数日後、野添から手紙を受け取った船越は、
彼女のアパートを訪ねた。


彼女は体調が悪そうで、
しかし、金がないので病院に行くこともできないと言う。
可哀相に思った船越は・・・。


また数日後、
女子大生・叶順子が、
船越の実の娘だと言って現れる。


彼女の母は、昔、船越が上海で別れた女で、
確かに身に覚えがある。
娘の出現に最初は戸惑う彼だったが、
我が子がこれほど可愛いものかと実感するようになり・・・。





ヘンテコリンな映画だった(笑)。


予備知識ゼロだったので、
(このような埋もれた映画に予備知識を得ようもないが(笑))、
オムニバス映画のような作りとはまるで思っていなかった。


船越英二が山本富士子さんと出会って、
次に野添ひとみさんが出てきたので、
山本さんと野添さんには、
どんな接点があるのだろうと、
すんごく気にしながら観ていたのよ。


でも一向に2人の人生が交差する様子が見えないまま、
話が進む。
途中で、
「もしかして、船越英二の女遍歴を辿った映画?」と
脳内で軌道修正した次第(笑)。


せっかく美人が3人も出てくるのに、
女性はあくまでも添え物で、
物語は船越の目線で描かれる。


これが田宮二郎あたりだったら、
もう少しずる賢い印象だっただろうけど、
やっぱり船越英二。
なんだか人のいいおじさん風。
だから良くも悪くも印象に残らない。


だって船越英二、騙されてばっかり(笑)。
小説家って、
人の心の機微に敏感なんじゃないの?って思うんだけど、
とにかくお人好し。
いや、それとも女に弱いだけ?
ま、それでも、山本さんとは良い思いができたんだから、
それなりに、ちゃっかりはしているんだけど(笑)。


「女妖」なんてタイトルのわりに、
女たちもそこまで凄くない。
このタイトルから、
何かとてつもなく面妖な女が出てくるのかと
期待したのに。
期待が大きすぎたんだろうけど(笑)。


評価 ★★★☆☆

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