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「幕末高校生」 [映画]

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〔2014年/日本〕


高校の日本史の教師・石原さとみは、
自分では一所懸命なつもりでいるけれど、
生徒たちからはイマイチだと思われている。


ある日、石原は、
教え子の柄本時生、川口春奈、千葉雄大の3人が
揉めている場面に出くわし、
その時、柄本がスマホをいじった所、
なぜか、幕末へタイムスリップしてしまう。


石原と柄本とはすぐに会えたものの、
川口と千葉はどこへ行ったのか、
中々会えずに焦る。


とりあえず、2人は、
勝海舟(玉木宏)の家に世話になる事に。


しかし、石原は自分の専門である日本史の知識と、
今いる世界の出来事が、
微妙に違う事に気付く。


歴史では、
勝海舟が西郷隆盛(佐藤浩市)に送った手紙の返事が、
もう届いているはずで、
江戸での戦は回避されるはずなのに・・・。


歴史が変われば、
自分たちの存在も危うくなる。
果たして、江戸で戦は起こるのか、
そして4人は無事に元の世界に戻れるのか・・・。





この映画のタイトルを知った時、
眉村卓さんの古いSF小説、
「名残の雪」をすぐに思い出した。


映画を観てみないと分からないけど、
もしかして、多少のパクリというか、
参考にした部分があるのかもしれない、と思いながら、
時間があったので観てみた。


高校生がタイムスリップして江戸時代に行くという設定は
同じだけれど、
女教師や友達が一緒ではなかった気がして、
やっぱり別物?とも思ったり。


しかししかし、
エンドロールになって、
ぼんやりスクリーンを眺めていたら、
「原案・眉村卓『名残の雪』」の文字が見えて、
あっ!と思った次第。


やっぱりあの小説からヒントを得て作った映画なんだ。
そんな風に、ちゃんと記されているなら、
それはそれで嬉しい事だ。
小説と映画の内容が違っていても、
自分の好きな古い本が、
そんな形で作り直されて、
もしかしたら、興味を持って読んでみる方が出てくるかもしれない。


映画の方は、
原作の、少し重い感じがなくなって、
軽めに作られている。


まぁ、それは想定の範囲内だし、
この内容で、あまりに重く、暗かったら、
心配になってしまうものね。
これくらいでちょうどいいのだと思う。


玉木宏演じる勝海舟が、
普段はなんだかヘタレな感じで、
みんなから軽んじられているのだけれど、
決める時はビシッと決めるカッコよさが素敵。
あのルックスだし(笑)。


石原さとみや川口春奈も可愛かったし、
なんと言っても、柄本時生がいいんだな。
イマドキのイケメン俳優とは、
一線を画している彼だけれど、
全員がイケメンだったら絶対面白くないし、
彼のような存在は貴重。
だから、まだ若いのに、
ずいぶん沢山の映画に出ているのも分かる気がする。


しかもこの映画は、
お父さんの柄本明さんとの共演。
2人が会話する場面はなかった気がしたけど、
2人共、川口春奈に惚れてしまうという
共通点があって笑える。


こんなおふざけのような設定は、
誰の案なのだろう(笑)。


評価 ★★★☆☆

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