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「遊星よりの物体X」 [映画]

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〔1951年/アメリカ〕


北極に、何らかの飛行物体が墜落したと、
アラスカ・アンカレッジの米軍の観測所に連絡が入る。


隊員たちは、ロシアの飛行機が落ちたのだろうと推測し、
すぐに現場に向かうが、
そこには、本体が雪に埋もれ、
垂直尾翼のだけが地上から見える形で、
大きな丸い円盤型の物体があった。


それに乗っていたと思われる生物が、
氷漬けになっており、
隊員たちは、氷ごとその生物を観測所に持ち帰り、
交代で見張る。


しかし1人の隊員が、
誤って電気毛布を氷に掛けた事から、
それが溶け出し、
まだ生きていた、身長2メートル以上はあるかと思われる、
大きな宇宙人が暴れだす。


犬を殺し、
人間にも襲い掛かる宇宙人。
隊員たちは、果敢に立ち向かうが・・・。





カート・ラッセル主演の1982年の映画、
「遊星からの物体X」のオリジナル作品という事だ。


しかし、ラッセル版が、
大変な緊迫感に包まれていたのに対して、
こちらはなんだか呑気な印象。


ラッセル版の方は、
エイリアンの怖ろしさよりも、
隊員たちが互いに疑心暗鬼になってゆく様が
大変に怖く、
心理的にジワジワくるものがあった。


なので、こちらは敵が見えるだけ、まだマシな感じ。
とりあえず、どんな方法でも、
相手を倒せばいいわけだから。


人間関係の多少のいざこざはある。
観測所にいるのは、軍の人間が殆どだが、
そこに、新聞記者と科学者が加わっている。


新聞記者は特ダネを物にしようと、
躍起になっているだけだが、
科学者の方は一筋縄ではいかない。


彼は宇宙人を殺す事には猛反対で、
それどころか、
宇宙人が残した体の一部を培養(栽培?)して、
数を増やそうとまでする。
(宇宙人の体の組織は、植物と昆虫のようなものらしい)。


そりゃあ、相手が友好的ならそれも結構だけれど、
明らかに人間を狙っているのだから、
そんな事している場合じゃないでしょ、と、
私はどちらかというと、軍の方に肩入れしながら観ていた。


こういった作品が、
今のエイリアン物の原点になったと思うと、
それはそれで感慨深い。


評価 ★★★☆☆

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