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◆小銭をかぞえる◆ [本]


小銭をかぞえる

小銭をかぞえる

  • 作者: 西村 賢太
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/09
  • メディア: 単行本



どうで死ぬ身の一踊り

どうで死ぬ身の一踊り

  • 作者: 西村 賢太
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/02/01
  • メディア: 単行本



瘡瘢旅行

瘡瘢旅行

  • 作者: 西村 賢太
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/08/27
  • メディア: 単行本


二度はゆけぬ町の地図

二度はゆけぬ町の地図

  • 作者: 西村 賢太
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 単行本


以前、このブログで西村賢太氏の、
「苦役列車」について書いたが、
以降、立て続けに著者の作品を読み、
気が付いたら本作で5冊目になっていた。
相当ハマってる気がする(笑)。


「苦役列車」
 ↓
「二度はゆけぬ町の地図」
 ↓
「瘡瘢旅行」
 ↓
「どうで死ぬ身の一踊り」
 ↓
「小銭をかぞえる」


こんな順番だった気がする。
出版順ではなく、図書館で予約して、
自分の所に回ってきた順番である。


内容はといえば、
おそらくは西村氏であろう主人公が、
同棲している恋人と、
蜜月の時はいいが、
必ず大喧嘩になり、
彼女に激しい暴力を振るうという、
お決まりのパターンが大半。


私は男性から殴られた事はないので、
「なんでこんな事で?」と思う場面も多い。
これがよく耳にする勝手な言い分、「怒らせる方が悪い」という
あれであろうか。
しかし一人称が必ず「ぼく」なので、
全体のトーンに、柔らかさを感じる。
あんなに激昂し、女を罵りながら殴っているのに、
不似合いな「ぼく」という言葉で、
彼の怒りが、とても子供っぽいものに感じられる。


他は、
家賃を踏み倒したり、
バイト先の店主に金を借りたりと、
若気の至りとはいえ、
笑い事では済まされない話が、
自虐的に描かれる。


おそらく私は、
破滅型の人の話を聞いたり、見たり、読んだりするのが
とても好きなのだろうと思う。
臆病で、小心者の私は、
自分は安全な場所に立つ事しか出来なくて、
だから、型にはまらない生き方のできる人に、
どこか憧憬の気持ちがあるのかもしれない。


それから、最近、youtubeで見た、
「笑っていいとも」出演時の西村氏のトークには、
大爆笑だった。
昼の日中から、家族で見ている方も多いであろう、
あの番組で、
西村氏は、放送事故寸前の発言を連発し、
レギュラー陣を困らせていた。


なんて面白い人なんだろう。
殴られたくないので、
彼の恋人には絶対なりたくないけれど、
ほんの少し、お話ししてみたい。
(そもそも私が、彼の恋人になりたいと願ったとしても、
 条件から外れているので、断られるであろう。
 彼は20歳前後の女の子以外は問題外だと、
 番組内でハッキリ断言しているのよ(笑))。

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