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「兵隊やくざ 殴り込み」 [映画]

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〔1967年/日本〕


終戦間近の大陸最前線。
大宮貴三郎(勝新太郎)と有田(田村高廣)は、
いつもの名コンビぶりで、
上官から睨まれていた。


しかし、連隊旗手の香月少尉(細川俊之)は清廉な男で、
地位は上でありながら、
大宮の良さを認め、
大宮も彼を慕う。


大宮を苦々しく思っている上官たちは、
彼と有田を引き離せば何とかできると考え、
有田を暗号教育の名目で、
3ヶ月の研修に出してしまう。


一人になった大宮は、
上官に盾をついた事を理由に営倉に入れられ、
食事もロクに与えられない罰を受ける。
それを知った香月少尉が上官と掛け合ってくれるが、
上官は聞く耳を持たない。


香月少尉にできるのは有田を早く隊に戻す事だけで、
そのおかげで有田は1ヶ月半で研修から戻ってきて、
彼の機転で大宮を営倉から出す事に成功する。


その後、戦況が悪化し、
香月少尉は激しい銃撃戦の中、
必死に戦うが・・・。





シリーズ7作目。


大宮と有田が、初めて1ヶ月半という、
長い別離を経験するのだが、
それがもう、淋しくて淋しくて、
観ている私まで涙が出そうだった。


なにせ、有田がいない時の大宮ときたら、
母を失った子供のように不安定で、
迷子になったみたいだ。
そして何かしでかしても、
制御できる者がいない。


彼は隊の仲間から好かれてはいるが、
仲間には有田ほどの力もなく、
状況を見ているしかないのである。


細川俊之が大変にいい。
彼は非道な上官たちの中で一人清潔で、
頭の良い男だ。
女の事で大宮にからかわれても、
怒ったりはしない。
物凄く好感が持てる。


今回のヒロインは野川由美子。
彼女って昔は本当に可愛かったんだなぁと、
古い映画を観るといつも思う。
おきゃん(死語?)で、小悪魔な感じ。
好きだな。


評価 ★★★★☆

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