SSブログ

「TOKYO!」 [映画]

tokyo!.jpg
〔2008年/日本・フランス・韓国〕


アメリカ・フランス・韓国で生活する監督が、
それぞれの感性で東京を描いたオムニバス映画。
外国人が日本を撮ると、
「それって日本じゃない」と思う事が多いけれど、
これは登場人物たちが、ほぼ日本の有名俳優で、
変な武士や芸者なんかが出てこない、現代日本なので、
違和感はない。


〈インテリア・デザイン〉


無名の映画監督・加瀬亮と、恋人の藤谷文子は、
上京し、藤谷の友人・伊藤歩のアパートに泊めてもらう。
伊藤のアパートは狭く、3人で眠るのがやっとだが、
すぐにでも部屋を探して出てゆくつもりの2人は、
数日の滞在だと楽観視していた。


しかし、限られた予算内で気に入った部屋を見つける事は難しく、
現実を突きつけられる2人。
路上駐車していた車はレッカー移動され、
伊藤の恋人・妻夫木聡からは嫌な顔をされ、
なんだか八方塞。
さらに藤谷は加瀬から、「志が低い」と言われた事を気にしていた。


そんな中、藤谷は自分の体が「ある物」に
変身していく事に気付く・・・。





ミシェル・ゴンドリー監督作品。
面白かった。
特に藤谷文子が「ある物」に変身してからは。
変身してゆく過程が物凄く気持ち悪くて、
「彼女は一体何になっちゃうの?」と凝視してしまう。





〈メルド〉


銀座のマンホールから、突如地上に現れ、
通行人に迷惑をかけるようになった謎の怪人。
緑色の奇妙な服を着て、
見た目は白人だ。


最初は軽い被害で済んでいたが、
ある日彼は手榴弾を大量に投げつけ、
多数の被害者が出る。
地下が捜索され、やっと見つけ出された彼は、
裁判にかけられるが・・・。





レオス・カラックス監督作品。
イマイチかなぁ。
これを理解できるセンスが私には無かった。


謎の怪人は、
「なぜそんな事をしたのか」との問いに、
「日本人は長生きしすぎだし、品が無い」
みたいな事を言う。
フランス人にとっては、
それが日本のイメージなのかもしれないけどね。





〈シェイキング東京〉


10年間引きこもり生活を続けている香川照之。
一人で一軒家に住み、親から送られてくる金で暮らし、
食べ物その他は、全て宅配で済ませ、
1歩も外に出た事がないという筋金入りだ。


ある日彼は、宅配ピザの配達員・蒼井優のガーターベルトが目に入り、
彼女と見つめ合う。
その瞬間、大きな地震が来て、
蒼井は気絶するが、
彼女の体になぜか付いているボタンを押すと、
起き上がる。


香川は蒼井が来ることを期待して、またピザを注文するが、
やって来たのは竹中直人。
蒼井は店を辞めたと言う。
蒼井の住所を聞いた香川は、
10年ぶりに外に出ようと決意する。
それは涙が出るくらい、勇気が要る事だったが・・・。





ポン・ジュノ監督作品。
ポン監督が韓国人なので、
まず、「韓国にも引きこもりはいるのか」というのが、
最初に思った事。
(まぁ、いるんだろうね)


香川照之の家の中が、
整然としているのが可笑しい。
大量のピザの箱が、きっちり積み重ねられている。
片付けは好きそうだが、
なにせ外に出ないので、
たとえゴミでも、そうやって整理するしかないのであろう(笑)。


外に出た香川は、
街中の人が引きこもっている事に気付く。
松重豊や荒川良々など、
クセのありそうな人たちも皆。
日本がそんなになったら怖いなぁ。


評価 ★★★☆☆

nice!(15)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画