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「リアル・スティール」 [映画]

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〔2011年/アメリカ〕


2020年。
人々はより強い刺激を求め、
従来のボクシングでは飽き足らず、
ロボット同士を対戦させる事に興奮を覚えるようになっていた。


そんなわけで、
元プロボクサーのヒュー・ジャックマンも今は落ちぶれ、
安いロボットをリングで戦わせるのが精一杯の、
借金まみれの日々。


そんな彼に、ある日別の問題が起こる。
昔、彼の息子を生みながらも別れた元恋人が亡くなり、
息子の親として、裁判所に呼び出されたのだ。
11歳になる息子ダコタ・ゴヨは元恋人の姉夫婦が引き取る事になったが、
夏の間だけ、ジャックマンが面倒を見る事になる。


初めて対面する我が子だったが、
互いに愛情は無く、ギクシャクした関係。
しかし、ゴヨがスクラップ場で“ATOM”という旧式ロボットを見つけた事で、
2人の関係は急速に近づいてゆく・・・。





未来は、人間対人間より、
ロボット対ロボットの闘いか。
でも、私にはその方が安心して見ていられた。
なにせ、血が流れないからね。
痛く無さそうなのがいい(笑)。


でも、それだけじゃ血の通ったドラマにならず、
ここで、父と息子の情愛が生きてくる。
最初から仲良し親子、という設定じゃないのがいい。
反発しながら、少しずつ父に心を開いてゆくダコタ・ゴヨ。


これは男性の方が感情移入できるのかもしれないな。
私の隣に座っていた初老の男性が、
ラスト、かなりな勢いで泣いていた。
私もちょっとだけ涙が出たけど、
あの男性は、そんなレベルじゃなかった。
きっと何か、心の琴線に触れるものがあったのでしょう。


メインの試合展開は「ロッキー」とほぼ同じ。
まず勝てる見込みのない相手に、
果敢に挑む主人公。
途中のラウンドを省略する撮影方法も、
「ロッキー」を彷彿とさせる。


日本をかなり意識した作りで嬉しくなる。
最初の頃に出てくるロボットの体に浮き出る文字とか、
ゴヨがロボットに命令する言葉が日本語だったりとか。
“ATOM”って名前もそうだしね。


ゴヨが引き取られる予定になっている、
伯母夫婦というのが、超金持ちで、
ゴヨを愛してくれているのが見て取れて、
その点は安心していられる。
幼い少年がたらい回しなんて展開だったら、
私はロボットより、そちらが気になって、
話に集中できない所だったわ。
この姉夫婦、“ATOM”の試合も観にきてくれる。
結構試合に興奮している様子が面白かった。


評価 ★★★☆☆

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