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「カニバル」 [映画]

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〔2014年/スペイン〕


スペインのグラナダで
洋服の仕立てをするカルロス(アントニオ・デ・ラ・トレ)には、
裏の顔があった。


目を付けた女を殺し、
別荘で解体し、
その肉を持ち帰り、
アパートで食しているのだ。


ある日、アパートの上の階に住む、
若い女・アレクサンドラ(オリンピア・メリンテ)と
知り合ったカルロスは、
奔放なアレクサンドラの言動に触れるうちに、
次のターゲットを彼女と決め、
殺し、いつものように食する。


アレクサンドラの不在に気付いた、
彼女の姉・・ニーナ(オリンピア・メリンテ二役)は、
何か気付いた事はないかと、
カルロスの部屋に尋ねにくる。


妹の身を案じるニーナと接してゆくうちに、
カルロスは今まで他の女には感じた事のなかった思いが、
自分の中に目覚めている事に気付く・・・。





カニバル=食人。
タイトルを聞いた時からワクワクして、
「ぜひ観たい」と思っていた映画。


こんな風に書くと、
私に何か特別な嗜好があるように思われそうだけれど、
絶対にそのような事はなく(当たり前だ(笑))、
ただ、猟奇的な趣味を持った人間の
日常や考えを覗いてみたいという興味から。


ただ、映画は期待ほどではなかったかな。
カルロスがターゲットをモノにする場面は、
初めの方の一場面だけで、
あとは、殺す前のアレクサンドラと、
彼女がいなくなった後の、
ニーナとのやり取りが延々と続くだけ。


映画で眠くなる事はあまりないけれど、
正直これは、途中で寝そうになっちゃった。
眠ってしまった映画は「観た」とカウントしない事にしているので、
なんとか頑張ったけど(笑)。


このようなセンセーショナルな映画を作るなら、
やっぱり観客の期待に応えて、
もっと多く、獲物確保の事例を見せてほしい。
別に人間の解体を見たいというのではなく、
「この主人公は、
人肉を食したいという欲求を抑えきれない」、みたいな、
切羽詰まった表現が見たい。


カルロスがテーブルで、
人肉を食べる場面が、
グロテスクだけど、ちょっと笑える。


テーブルには、お皿とワイン。
お皿には、焼かれた「肉」が乗っているわけだけれど、
そこには付け合せの野菜などは一切無い。
パンも、パスタも、スープも無い。
本当に、ただただ「肉」のみ。
それをナイフで切って、フォークで食べる。


野菜も食べた方がいいんじゃない?と、
妙な部分で進言したくなる。
お肉は自己調達で、
お金がかかってるのはワインのみ。
すんごい安くあがってるわ。
彼は食費を浮かせているのか?(違う!(笑))


結局、彼がなぜカニバリズムに走ったのかは、
分からずじまいだった。


評価 ★★★☆☆

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