SSブログ

「私の男」 [映画]

watashinootoko.jpg
〔2014年/日本〕


北海道・奥尻島の津波で家族を失った10歳の少女・花は、
遠い親戚の男・淳悟(浅野忠信)に引き取られる。


2人は雪と流氷に閉ざされた紋別の町で、
暮らすようになる。


中学生になった花(二階堂ふみ)。
2人は、表向きは父と娘の関係を取り繕ってはいるが、
いつしか肉体関係を結ぶようになり、
自宅は、自分たちだけの濃密な世界。


淳悟には恋人・小町(河井青葉)がいるが、
彼女は淳悟と花のただならぬ関係を察知し、
姿を消す。


小町の父・大塩(藤竜也)は、
淳悟と花の生活を気にかけ、
世話を焼いてくれていたが、
彼らの家を訪ねた際、
2人が性交している現場を見てしまう。


大塩は、「このままではいけない」と、
2人を引き離そうとするが、
淳悟と離れる事など、
花に考えられるはずもなく、
大塩にある仕打ちをする。


その後、逃げるように東京に出た2人は・・・。





原作は桜庭一樹さんの同名小説。
読んだ時は、
映画ほど直接的なシーンはなかったような気がしていたのだけれど、
7年も前なので、
記憶違いかもしれない。


小説と違って、
映像となると、
やっぱり私の中の倫理観が邪魔になるかなぁ。
別に倫理がどうのなんて、エラソーに言える私じゃないけど、
中年のおっさんが、
引き取った孤児と関係するって設定は、あまり好きにはなれない。


これを純愛と取るのか、
気持ち悪いと取るのかで、
感想は全く変わってくると思う。
本ではそれほど嫌悪感が無かったけど、
映像で、
実年齢41歳の浅野忠信と19歳の二階堂ふみの性交シーンは、
美しいとは思えなかった。


二階堂ふみは、
それなりに体を張って、
頑張ってたとは思うけど、
どうせするなら、
ヌードになるくらいの潔さがほしかった。
なんか中途半端。
アイドル女優の、
あれが限界なのか。


それから、めっちゃイラついたのが、
藤竜也演じる、近所の爺さんが、
淳悟と花の関係を知って、
花を追いかけるシーン。


花は流氷を渡って、
どんどんどんどん沖の方へ逃げてゆく。
爺さんは、「危ない、戻りなさい」と言いながら、
さらに追いかける。


それって、爺さんが追いかけるからいけないんじゃない?
危ないと思ったら、
爺さんの方が途中で引き返せば、
花だって戻ってくるはず。
しつこい。


東京に出て、
OLになった花が、高良健吾演じるエリートサラリーマンと親しくなって、
淳悟と暮らす家に送られてくるシーンが凄い。


この家っていうのが、
なんというか、いわゆる今話題のゴミ屋敷状態で、
そんな家を見た高良君は、
ビックリのドン引き。


そりゃそうだよね、
会社で綺麗なお姉さんしてるOLの家がゴミ屋敷なんて、
私だってショックだわ(笑)。


物凄く変な人だと思われるのを覚悟で書くけど、
私はゴミ屋敷の画像を見るのがとっても好きで、
時々、検索してしまう。
(親しい人は知っている)
自分の家は、
極力、物を置かないようにしているのだけれど、
なぜかゴミ屋敷には強い興味がある。
っていうより、
ゴミ屋敷にしてしまう人の心理がとても気になる。


だから、この場面は真剣に見てしまった。
この映画のゴミ屋敷は、
結構リアルかも。
ただ、私が高良君だったら、
中には入らないな(笑)。


評価 ★★★☆☆

nice!(20)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画