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「サンキュー、ボーイズ」 [映画]

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〔2001年/アメリカ〕


田舎町に住む平凡な少女・ドリュー・バリモアは、
作家になる事を夢見ている。
しかし、15歳の時、
学校一の花形スターに手酷い振られ方をし、
その時助けてくれたスティーブ・ザーンと
軽い気持ちで付き合いだした途端、妊娠してしまう。


警察官で厳格な父は、
そんなバリモアを恥じるが、
どうする事もできず、結局彼女はザーンと結婚、
月満ちて、男の子を出産する。


まだ若いザーンは、
仕事をする意欲もなく、
結婚生活は、あっと言う間に破綻、
しかも、バリモアが大学に行く希望を捨て切れず
貯めてきた金を、ヘロインにつぎ込んでしまい、
怒った彼女は、離婚を宣言し、
ザーンを家から追い出す。


それから13年。
努力の末、本を出版するに至ったバリモアは、
登場人物のモデルになったザーンに、
承諾書のサインをもらう為、
息子を伴って、彼が現在住んでいる、
貧しい家を訪ねる・・・。





アメリカの実在する女流作家の、
自伝的小説の映画化なのだそうだ。


日本でもよくある、
ティーンの女の子の出来ちゃった結婚と、
その先にある、駄目夫との離婚。
これは、その後、
彼女が本を出すまでに成功したから、
安心して観ていられるけど、
そのような結果を出せる人は、
ほんの一握りであろう。


ドリュー・バリモアが、
勉学への意欲を捨てず、
努力をする様子は、
とても立派。
彼女は奨学金を得ながら、
大学に通おうと、論文を提出する。


その論文の出来は、大変に良いと評価されるのだけれど、
面接の日、夫が帰って来ず、
子連れで臨んだために、
不合格になってしまう。


なんだか、
「この子さえいなければ」みたいな空気になったのが、
私としてはやり切れない。


さらに、彼女は、
手っ取り早く金を稼ぐ為に、
大量のマリファナの乾燥を、家のレンジで始める。
ところがそれを、幼い息子が警察官である父に喋ってしまい、
留置場に入る結果となる。


釈放された彼女は、
息子を責めるんだけど、
それはないよ、と思ったシーン。
いつもいつも「息子のせいで私の人生・・・」って、
子供を産んだのは自分だろう。
可哀相すぎる。


それに、早くに悪事がバレたおかけで、
深みにはまらずに済んで、
良かったのだよ。
ここは息子に感謝した方がいい。


久し振りに会ったスティーブ・ザーンとの場面は、
ちょっと切ない。
彼は、何と言うか、
最底辺に近い生活をしているのが一目で分かって、
これから本を出すというバリモアとは、
すっかり差がついてしまっている。


でも、がっついている様子はなく、
こちらがホッとするような対応をしてくれる。
基本的に欲のない男なんだな。


なんだか夢のない感想だわ(笑)。
世間の評価はとても高いから、
私の頭がひねくれてるんだろう。
10代で観ていたら、もっと感動できたかもしれないな。


評価 ★★★☆☆

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