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「TIME タイム」 [映画]

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〔2011年/アメリカ〕


近未来。
医学の発達により、
遺伝子操作された人間は、
25歳の誕生日に成長が止まり、
一日の寿命が与えられる。


自分の残りの時間は、
左腕に緑色のデジタル時計で表され、
通貨は自分の持ち時間という世界。


つまり、貧民層は工場などで働いて、
一日分の時間を報酬として受け取るのがやっと。
対して富裕層は、何百年もの時間を所持している。


主人公、ジャスティン・ティンバーレイクは、
貧民街で働く青年。
ある日彼は、バーで106年もの寿命を持った男・マット・ボマーを、
時間強盗から助ける。
男はティンバーレイクが眠っている間に、
自分の持ち時間を全て彼に譲り、死ぬ。


ほんの少し、持ち時間が足りなかったせいで、
バスに乗れなかったティンバーレイクの母は、
彼の目の前で死に、
何も失う物がなくなった彼は、
一人、富裕ゾーンへと乗り込む。


そこで大富豪の娘、アマンダ・セイフライドと知り合い、
親しくなるが、
時間監視局員・キリアン・マーフィーから、
ボマー殺害の容疑をかけられ、
セイフライドを人質に逃げ出し・・・。





なんだか全編、ジャスティン・ティンバーレイクとアマンダ・セイフライドが
手に手を取って走っているだけの印象で、
それほど心に残る物はなかった。


「ガタカ」の監督という事で期待していたけれど、
「ガタカ」から受けた、ある種の“哀しみ”は
感じられない。


これって、観る人の普段の死生観で、
感想がかなり変わってくるように思うのだけれど。


例えば、私の友人に、
「たとえ寝たきりになってでも、
 一日でも長く生きたい」という人がいる。
逆に、「60歳くらいまで生きれば十分」と言う人もいる。


そう、生死に関しては、
百人が百人、それぞれの考えを持っていると感じる。
だからここで、
私の意見って書きにくい。


そもそも、25歳で成長が止まるって、嬉しい事なのかな。
私はそこまで思わないのだけれど。
それから、自分の人生の時間を調整できる、
この世界の人をちょっと羨ましく感じたよ。
私なら、生きたいうちは懸命に働いて、
「もういいや」と思う日が来たら、
自分の残り時間は、欲しい人にあげる。


腕のデジタルが0を示した瞬間、
その人は1秒で死ねる。
とても楽そうだ。
長患いして、苦しむよりずっといい。


後半のジャスティンとアマンダは、
ボニーとクライドみたいだった。


評価 ★★★☆☆

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