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「リトル・イタリーの恋」 [映画]

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〔2003年/オーストラリア〕


1950年代、
オーストラリアのイタリア人街で暮らす、
ジョヴァンニ・リビシとアダム・ガルシア兄弟。
ハンサムで社交的なガルシアにはガールフレンドがいるが、
見た目に冴えないリビシは、
いつも見合い写真の段階で結婚を断られ、
傷ついていた。


当時の見合い結婚は、
オーストラリアに移住した男と、本国イタリアの女が、
手紙と写真だけでやり取りし、
互いに気に入れば、
結婚成立という、簡単なものだった。


ある日、新たな見合い写真を見たリビシは、
そこに写っていたアメリア・ワーナーの美しさに心惹かれるが、
どうせまた断られるだろうと、写真を送るのを躊躇していた。
そして、魔が差した彼は、
思わずガルシアの写真を封に入れてしまう。


イタリアで手紙を受け取ったワーナーは、
ハンサムなガルシアを気に入り、
すぐに結婚を決め、船でオーストラリアに渡ってくる。


困り果てたリビシは、自分のした事を告白するが、
ワーナーはすでにガルシアの写真に恋しており、
ガルシア以外の男との結婚は考えられない。
ガルシアのガールフレンドも加わった、
4人の男女の恋の行方は・・・。





本当に本当に申し訳ないのだけれど、
ジョヴァンニ・リビシとアダム・ガルシアが並んでいると、
ガルシアのハンサムぶりが際立っており、
写真だけでオーストラリアにやって来た、
アメリア・ワーナーのショックな気持ちは、
痛いほど理解できる。


それでも例えば、
兄はめっちゃ性格がいいけど、弟は最悪とか、
そんなんであれば納得できるのだけれど、
弟がまた、兄思いの優しい男で、
それだったら、どう考えても弟の方がいいじゃないか(笑)。


そのアメリア・ワーナーがまた、
とにかく可愛い女で、
オーストラリアの港に降り立った姿は、
私が男だったら絶対惚れてしまいそうな佇まい。
彼女にしたって、
イタリアの家族に祝福されて、
遠路一人でオーストラリアに嫁入りしたのだから、
簡単に帰る事などできないよね。


本作とは関係ないけれど、
新藤兼人の「地平線」という映画も、
アメリカ開拓移民の日本人の男の元へ、
写真一枚で嫁入りする女たちの物語だった。
写真と実物が違うと言って、
泣き叫んでいる女もいたと記憶している。


どこの国でも、移民の結婚事情はそう変わりないのかもしれない。
しかし、 映画の雰囲気は決定的に違う。
新藤監督の方が、重く暗かったのに比べて、
こちらは陽気で牧歌的。
同じテーマでも、
描き方によって、こうも違うものかと思う。
オチも大団円でホッとする。


評価 ★★★☆☆

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