SSブログ

「パーソナル・ショッパー」 [映画]

personalshopper.jpg
〔2016年/フランス〕


モウリーン(クリステン・スチュワート)の職業は、
忙しいセレブの代りに買い物をする、
「パーソナル・ショッパー」。


彼女は最近、双子の兄を亡くしたばかり。
兄は生前、
自分が死んだら、モウリーンに何らかの合図をすると言っており、
モウリーンは、兄が住んでいた屋敷で一夜を明かす。


そんな彼女のケータイに、
不可思議なメッセージが届く。
正体不明のその相手は、
モウリーンの行動を見張っているかのような事を
書き連ね、
彼女を不安に陥れる。


さらに、驚くような事件が勃発し・・・。





「多忙なセレブの代りに、お買い物をして差し上げるお仕事」


私のこの映画に関する予備知識はこれだけで、
だから、てっきり、
クリステン・スチュワートと、依頼人のスターが、
煌びやかな芸能界で、
すったもんだを繰り広げる物語なのかなーと
勝手に思い込んでいた。


でも、全然違ってた。
オカルトとサスペンスが混ざったような、
変わった話。


「パーソナル・ショッパー」としての
仕事の場面はもちろんあるけど、
あまり重要ではなく、
そこに期待していると、肩透かしかも。


それから、クリステン・スチュワート演じるモウリーンと、
正体不明の相手との、
ケータイでのメッセージのやり取りの場面が、
異様に長く感じられた。
他人のメッセージの送受信って、
案外退屈なものなんだと、
初めて知る。


それにしても、
「パーソナル・ショッパー」なる職業が、
この世に、本当にあるのだろうか。


私は物欲があまりないので、
普段、買い物でストレスを解消する事はないけど、
人のお金で、ブランド物をバシバシ買っていいと言われたら、
それはしてみたい(笑)。


もちろん、買った物が自分の物になるわけじゃないけど、
なんだか面白そうだなぁって。
現に、モウリーンは、
シャネルの服だの、
カルティエのアクセサリーだのを買っている。


それから、以下は、
書かずにはいられない情報。


クリステン・スチュワートがヌードを披露する場面があるのだけれど、
それがもう、チラッと見えたとか、
そんなレベルじゃなく、
結構な時間、彼女のお体を堪能できる。
女の私でも、おぉ!という気持ちになる。


それは、人工的な詰め物など全くしていない
(と思われる)
とても自然なヌードで、
すごく好感が持てた。
巨乳とは程遠い感じで(笑)。


若手女優では人気ナンバーワンともいえるクリステン。
超絶美しいクリステン。
もう内容なんてどーでもよく、
ヌードだけでも、一見の価値ありですよ(笑)。


評価 ★★★☆☆

nice!(63)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「青い山脈 後編」 [映画]

aoisanmyakuharasetsukokouhen.jpg
〔1949年/日本〕


一人の女子高生が書いた、
偽ラブレターを、
担任教師・島崎雪子(原節子)が
厳しく諫めた事から、
事態は、学校から地域までを巻き込んで
大騒ぎとなる、前編。


雪子の味方に付いた校医の沼田は
暴漢に襲われるも、
怪我は大した事はなく、
理事会に出席する。


生徒の姉で、芸者の梅太郎(小暮実千代)も
父兄の一人として出席、
雪子のために発言する。


議論が出尽くした所で、
雪子と生徒、
どちらの言い分が正しいかを、
投票で決める事になるが・・・。





原節子版、「青い山脈」の後編。


この映画には、個人的なちょっとした逸話がある。


私がボランティアをしている、
「地域住人の皆様のために、映画を上映する会」で、
この「青い山脈」をかけた際、
前後編がある事を知らず、
前編だけを上映してしまったのだ。


私はその日、
当番ではなかったので、
聞いた話なのだけれど、
昨日も書いたように、
前編は突然、プツリと終わり、
お客様も、
当番だった者も、相当驚いたようだ。


お客様は、穏やかな方ばかりだったそうで、
怒る事はなく、
続きは近いうちに必ず上映するという事で、
話は収まったと聞いて、
ホッとした。
ボランティアをしていると、
そういう事がたまーにだけど、ある。


で、この、原節子さん版の後編、
小暮実千代さん演じる、梅太郎が可哀想で可哀想で。


梅太郎は、実は密かに、
校医の沼田に惚れている。
しかし、沼田は、
原さん扮する雪子が好きな上に、
「芸者を嫁にするのは、ちょっとなぁ」などと
平気で口に出す。


梅太郎は、理事会で雪子をかばう発言をするけど、
人に見られないように、
涙を拭いているのだ。


苦しいでしょうね、片思い。
自分がどんなに相手を好きでも、
相手は自分の事など全然好きじゃなくて、
さらに、他の女性といい雰囲気になっていて、
それを目の前で見ていなけりゃならないという、
どうしようもないその辛さ。


ラスト、沼田が、
生徒たちがいる前で雪子にプロポーズするのにビックリだし、
雪子が、その場で返事をするのも、さらにビックリだ。


しかも、この二人、
現代の感覚でいう所の、
「お付き合い」さえしていない。
交際0日結婚か?
大島美幸か?(笑)


まぁ、それでも、
誰も疑問に思わなかった時代なんでしょうな。


これで、「青い山脈」の、
手に入るソフトは全て観たけれど、
もう1本、
司葉子さん主演の
「青い山脈 新子の巻」
「青い山脈 雪子の巻」
というのがあるようだ。
これはソフト化されていないようなので、
名画座にかかるのを待つしかない。


評価 ★★★☆☆

nice!(79)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「青い山脈 前編」 [映画]

aoisanmyakuharasetsukozenpen.jpg
〔1949年/日本〕


女子高生の寺沢新子(杉葉子)は、
学用品購入の足しにするために、
荒物屋の店番をしていた浪人・金谷六助(池部良)に
卵を売る。


しかし、そんな様子を
学校の誰かに目撃され、
クラスメイトが男名前で書いた、
偽ラブレターが届く。


事態を重く見た、
担任教師・島崎雪子(原節子)は、
学級会で、
生徒に、恋愛について語るが、
反発されるばかり。


校医の沼田(龍崎一郎)は、
雪子の肩を持ったばかりに、
暴漢に襲われ・・・。





片平なぎさ、吉永小百合の
「青い山脈」を連続して観たけれど、
これは、原節子が主人公。


原さんは、女子高生の新子役ではなく、
教師の雪子役。
つまりは、片平版・吉永版より、
教師目線で話が進んでゆく。


しかも、片平版、吉永版が、
1時間半程度の長さだったのに対して、
こちらは、前後編に分かれていて、
合わせて160分もあるのだから、
驚いてしまう。


私はてっきり、
前編は、片平版、吉永版と同じ話で、
後編は、続編的な話なのかと思っていたのだけれど、
そうではなく、
全く同じストーリーが、
ただ長くなっただけだった。


っていうか、この原さん版が一番古いのだから、
他の2作は、
端折り過ぎという事か。


原さんの教師役は、
凜としていて、本当に素敵だし、
何より、黒板に書く文字が、
物凄く綺麗でビックリ。
やっぱり何をさせても、
出来る人だったんだなぁと感心する。


前編と、後編は、
当時、1週間の間を空けて、
劇場にかかったようだ。
前編は唐突な感じで終わりを迎えるので、
後編を絶対観たい!という気持ちにさせられる。
上手く作ってあるものだ(笑)。


評価 ★★★☆☆

nice!(67)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「青い山脈 ’88」 [映画]

aoisanmyaku88.jpg
〔1988年/日本〕


青森県の女子高生・寺沢新子(工藤夕貴)は、
テレクラでサクラのバイトをしている。


そんな新子の所に、
卑猥なイラストが描かれた手紙が届く。
どうやらそれは、クラスの女子が送ったものだと
気付いた新子は、
担任教師・島崎雪子(柏原芳恵)に相談する。


今度は、雪子がその手紙を、
校医の沼田(舘ひろし)に見せる。
沼田は、
「こんなものは放っておけばいい」と言うが、
雪子は納得がいかない。


そんな中、
女子生徒の一人が、売春行為により退学。
また、新子の友人が、
子宮外妊娠している事がわかり・・・。





これは珍品だよ(笑)。
片平なぎさの「青い山脈」を
友人が貸してくれたのをきっかけに、
今まで映画化されたものを制覇しようと決めたわけだけれど、
こんな物まであったとは(笑)。
ソフトがレンタル店に在庫してて良かった(笑)。


舘ひろしなのよ、
舘ひろしの「青い山脈」よ(笑)。
なぜ、彼を主演に、
「青い山脈」を作ろうと思ったのか、
その理由が知りたい(笑)。
バブル真っ只中の1988年、
金が有り余って、
使い道に困っていたのだろうか。


彼の登場シーンからして、大笑い。
女子高の校医役の彼は、
真っ白なスリーピースのスーツを着て、
その上から、白衣を着ている。
そんな校医いるかよ。
見た事ねーよ(笑)。


その姿は、
校医にはとても見えず、
刑事かヤクザ。
ライフルでもぶっぱなしそうだわ(笑)。


そんな彼だから、
通勤はバイクかと思いきや、
そこは他の映画と同じように自転車。
(たぶん、原作通り?)
原作通りにしなくちゃいけない場面と、
しなくても問題ない場面を間違っちゃいないか?(笑)


その雰囲気を、
私だけが堪能したのでは勿体ないので、
写真を載せてみます。
どうでしょうか(笑)。
 ↓
aoisanmyaku881.jpg


内容も、
テレクラだ、売春だ、妊娠だ、と、
いくら現代風にしたいからといっても、
やりすぎにも程がある。
石坂洋次郎センセイが観たら、
ビックリして、昇天される事であろう。


エンドロールで、
舘ひろしが歌う「青い山脈」が流れるのだけれど、
これがまた・・・(笑)。
この歌って、
何も捻ったりせずに、
溌剌と、元気に歌うのが真っ当な道じゃない?
それを、
舘ひろし独特の、甘ったるい歌い方で、
「あ~あ~♪」と、変な節まで入れてやがる(笑)。
日本中のかたに聞いてほしいくらい。


評価 ★★☆☆☆

nice!(65)  コメント(12)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「青い山脈」 [映画]

aoisanmyakuyoshinagasayuri.jpg
〔1963年/日本〕


バイク通学をする女子高生・寺沢新子(吉永小百合)は、
ある日、自転車通学の松山浅子と軽く接触し、
浅子のスカートを汚してしまう。


スカートを弁償するために、
卵を売り歩いていた新子は、
荒物屋で店番をしていた浪人生・金谷六助(浜田光夫)に、
残りの20個を買ってもらう。


そんな新子の所に、
ラブレターが届く。
どうやら、六助との事を誤解したクラスメイトが、
嫌がらせに、男名前で手紙を書いたらしい。


担任の島崎雪子(芦川いずみ)は、
学級会で、
偽ラブレターについて、
生徒たちに厳しく注意するが、
それが反感を買ってしまい、
学校から街まで巻き込んでの大騒動となってしまう。


そんな雪子に、
校医の沼田玉雄(二谷英明)は味方に付くが・・・。





昨日書いた、
片平なぎさ版の「青い山脈」。
全制覇病としては、
他のバージョンも連続して観なければ、
気が済まず、
すぐ吉永小百合版を借りる。


片平版は、私には合わなかったけど、
この吉永版の方が、
まだ多少、すんなり観られたのでホッとする。


この古い倫理観を演じるのに、
俳優さんたちの殆どが、
現役感がないのが、
良かったのだと思う。
(あくまでも「殆ど」です)


それでも、
原作が書かれた1947年より
新しさを出すためか、
吉永さんにバイクを運転させたり、
アマチュア無線が登場したりと、
工夫がされている。


それから、
新子が卵を売る理由が、
全然違う。
片平版では、学費のため。
吉永版では、級友のスカートを弁償するため。


級友のスカートを弁償するためとなると、
その出来事がなければ、
新子は六助と出会うことはなかったという理屈になる。
どちらが原作により近いのか。


教師役は、
中野良子さんより、
芦川いずみさんの方が断然いい。
ただ単に、私が芦川さんの
ファンだからかもしれないけど。


評価 ★★★☆☆

nice!(64)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画