「青い山脈」 [映画]
〔1963年/日本〕
バイク通学をする女子高生・寺沢新子(吉永小百合)は、
ある日、自転車通学の松山浅子と軽く接触し、
浅子のスカートを汚してしまう。
スカートを弁償するために、
卵を売り歩いていた新子は、
荒物屋で店番をしていた浪人生・金谷六助(浜田光夫)に、
残りの20個を買ってもらう。
そんな新子の所に、
ラブレターが届く。
どうやら、六助との事を誤解したクラスメイトが、
嫌がらせに、男名前で手紙を書いたらしい。
担任の島崎雪子(芦川いずみ)は、
学級会で、
偽ラブレターについて、
生徒たちに厳しく注意するが、
それが反感を買ってしまい、
学校から街まで巻き込んでの大騒動となってしまう。
そんな雪子に、
校医の沼田玉雄(二谷英明)は味方に付くが・・・。
昨日書いた、
片平なぎさ版の「青い山脈」。
全制覇病としては、
他のバージョンも連続して観なければ、
気が済まず、
すぐ吉永小百合版を借りる。
片平版は、私には合わなかったけど、
この吉永版の方が、
まだ多少、すんなり観られたのでホッとする。
この古い倫理観を演じるのに、
俳優さんたちの殆どが、
現役感がないのが、
良かったのだと思う。
(あくまでも「殆ど」です)
それでも、
原作が書かれた1947年より
新しさを出すためか、
吉永さんにバイクを運転させたり、
アマチュア無線が登場したりと、
工夫がされている。
それから、
新子が卵を売る理由が、
全然違う。
片平版では、学費のため。
吉永版では、級友のスカートを弁償するため。
級友のスカートを弁償するためとなると、
その出来事がなければ、
新子は六助と出会うことはなかったという理屈になる。
どちらが原作により近いのか。
教師役は、
中野良子さんより、
芦川いずみさんの方が断然いい。
ただ単に、私が芦川さんの
ファンだからかもしれないけど。
評価 ★★★☆☆