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「青い山脈 後編」 [映画]

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〔1949年/日本〕


一人の女子高生が書いた、
偽ラブレターを、
担任教師・島崎雪子(原節子)が
厳しく諫めた事から、
事態は、学校から地域までを巻き込んで
大騒ぎとなる、前編。


雪子の味方に付いた校医の沼田は
暴漢に襲われるも、
怪我は大した事はなく、
理事会に出席する。


生徒の姉で、芸者の梅太郎(小暮実千代)も
父兄の一人として出席、
雪子のために発言する。


議論が出尽くした所で、
雪子と生徒、
どちらの言い分が正しいかを、
投票で決める事になるが・・・。





原節子版、「青い山脈」の後編。


この映画には、個人的なちょっとした逸話がある。


私がボランティアをしている、
「地域住人の皆様のために、映画を上映する会」で、
この「青い山脈」をかけた際、
前後編がある事を知らず、
前編だけを上映してしまったのだ。


私はその日、
当番ではなかったので、
聞いた話なのだけれど、
昨日も書いたように、
前編は突然、プツリと終わり、
お客様も、
当番だった者も、相当驚いたようだ。


お客様は、穏やかな方ばかりだったそうで、
怒る事はなく、
続きは近いうちに必ず上映するという事で、
話は収まったと聞いて、
ホッとした。
ボランティアをしていると、
そういう事がたまーにだけど、ある。


で、この、原節子さん版の後編、
小暮実千代さん演じる、梅太郎が可哀想で可哀想で。


梅太郎は、実は密かに、
校医の沼田に惚れている。
しかし、沼田は、
原さん扮する雪子が好きな上に、
「芸者を嫁にするのは、ちょっとなぁ」などと
平気で口に出す。


梅太郎は、理事会で雪子をかばう発言をするけど、
人に見られないように、
涙を拭いているのだ。


苦しいでしょうね、片思い。
自分がどんなに相手を好きでも、
相手は自分の事など全然好きじゃなくて、
さらに、他の女性といい雰囲気になっていて、
それを目の前で見ていなけりゃならないという、
どうしようもないその辛さ。


ラスト、沼田が、
生徒たちがいる前で雪子にプロポーズするのにビックリだし、
雪子が、その場で返事をするのも、さらにビックリだ。


しかも、この二人、
現代の感覚でいう所の、
「お付き合い」さえしていない。
交際0日結婚か?
大島美幸か?(笑)


まぁ、それでも、
誰も疑問に思わなかった時代なんでしょうな。


これで、「青い山脈」の、
手に入るソフトは全て観たけれど、
もう1本、
司葉子さん主演の
「青い山脈 新子の巻」
「青い山脈 雪子の巻」
というのがあるようだ。
これはソフト化されていないようなので、
名画座にかかるのを待つしかない。


評価 ★★★☆☆

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