「スウィート17モンスター」 [映画]
〔2016年/アメリカ〕
「人間には2種類ある。
何事も要領よくこなす人と、
何をやってもダメな人」
子供の頃、それを悟ってしまった
ネイディーン(ヘイリー・スタインフェルド)も
今は17歳。
子供の頃から冴えなかったけど、
それは今も変わってない。
でも、自分には、たった一人の友達・クリスタがいるから
それでいい、と思ってきた。
今日の今日まで。
ところが、
「何事も要領よくこなす」兄のダリアン(ブレイク・ジェンナー)と、
クリスタが恋仲に!
なんて事だ。
私は独りぼっちじゃないか・・・。
いい映画だなぁ。
まずタイトルがいい。
17歳。
スウィートとモンスターの間で、
ウロウロと迷走中。
原題は違うけど、
この邦題は上手い。
とはいえ、
ネイディーンは、
圧倒的に、モンスターの方に近い。
口が悪く、
思ったことをすぐ言ってしまう。
それで人を傷つけて平気な癖に、
自分が傷つくことには、
過剰なまでに反応する。
被害妄想。
わがまま。
自分勝手etc.
そんな性格じゃ、大人になって困るよ、と
エラソーに言いたくなったけど、
じゃあ、私が17歳の時、
一体どんな女の子だったのかと振り返ると、
ネイディーンと大差なかったかもしれない。
親友と兄が恋人同士になって、
2人がどんどん新しい世界を広げていくのに対して、
自分は何やってるんだ、
のけ者か?
もういらない人間か?
あ・・・
そんな風に考えてしまうのって、
案外、大人になった今も、変わっていないかも。
ネイディーンには憧れの上級生・ニックがいて、
これが結構なイケメンで、
もちろんネイディーンの事など、
存在も知らない様子。
で、彼女は、
絶対ここには書けないようなエロメッセージを
なんとなくスマホで打って、
もちろん消すつもりでいたら、
間違って、送信を(笑)。
爆笑したけど、
映画だから笑ってられるけど、
現実だったら、
死にたくなるわ(笑)。
ネイディーンの担任教師を演じた、
ウディ・ハレルソンが、
めっちゃいい先生で、
なんか感激。
「あんた昔はナチュラル・ボーン・キラーズだったじゃん」と
からかいたくなった(笑)。
あの映画以来、
私の中で、ハレルソンのイメージは、
ずっと「不良」のままだから(笑)。
ネイディーンの隣の席の、
東洋系の男の子が、
彼女に気があるようで、
とても親切にしてくれる。
すごく爽やかないい子。
日本人でいえば、錦織圭くんみたいな。
でも、日系の俳優さんではないみたい。
中国系か、韓国系か。
こういう時、日系のいい俳優さんっていないのかな。
評価 ★★★★☆