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「スター誕生」 [映画]

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〔1976年/アメリカ〕


ロック界のスター・ジョン(クリス・クリストファーソン)は、
最近、人気に翳りが見え始め、
酒と薬に溺れている。


立ち寄った場末のバーの
ステージで歌う女・エスター(バーブラ・ストライザンド)の
歌唱力に魅せられたジョンは、
彼女に近付く。


翌日、自分のライブ会場に、エスターを連れて行ったジョンだが、
エスターがいる事でテンションが上がりすぎ、
会場をめちゃくちゃにしてしまった上、
エスターを置いて帰ってしまう。


何度電話をしても出ないエスター。
しかし、レコーディングスタジオで偶然再会した2人は、
ジョンの豪邸で結ばれ、
結婚する。


チャリティショーで、
ジョンは、自分の歌を途中で止め、
エスターに歌わせた所、観客は拍手喝采。
エスターの名は世間に知られ、
スターへの階段を昇り始める。


ついにグラミー賞を受賞したエスター。
ジョンとの立場は完全に逆転。
エスターをそれを気にする風でもないが、
ジョンは内心、それに拘っていた。
2人の関係はどうなるのか・・・。





1937年の「スタア誕生」の、3度目の映画化らしい。
2度目はジュディ・ガーランドでリメイクされている。
間を開けずに観るつもりでいるが、
いつもなら、制作順な事が多いところを、
今回は逆にしてみた。
なんとなく(笑)。


ジョンとエスターが初めて結ばれる場面が好き。
ジョンは自分の豪邸の壁に、
エスターの名前をスプレーで書く。
なんと、筆記体を逆から。
そして、その文字は、
映画の最後まで残っている、
2人の愛の証。


筆記体を逆から書くって、
英語圏の人なら誰にでも出来るんだろうか。
それとも特技の一つ?
試しにひらがらを逆に書いてみたら、
それほど難しくはなかったけど、
英語の事はよく分からない。


タイトル、「スター誕生」というほどには、
エスターのスターな感じが伝わってこないのが残念。
大勢の民衆が彼女に群がるような、
そんな空気もない。
グラミー賞受賞も、
私には、なんだか唐突な感じがした。


そもそも彼女は、それほどスターの座を狙っているような
感じがしない。
欲の無さそうな、真っ当な女だ。
もしそこまでの野心があるなら、
ジョンと知り合った直後に、
彼をたらし込もうとするのだろうが、
部屋に入れようとさえしない。


それより、なぜジョンがライブの度に、
自ら客を怒らせるような事をするんだか、
理解に苦しむ。
スターになる前の彼は、
おそらくは貧しかったはずで、
あらゆる手を尽くして有名になろうとしたのだろうに、
すっかり初心を忘れて、荒れてばかり。
自分が選んだ道なんだから、
無頼を気取ってないで、ちゃんとしなよと言いたくなる。


このパターンって、
今年、劇場公開された「アーティスト」に似ているね。
あちらの方がずっと可愛くて、
私は好きだけれど。


観終わった後で、色々調べていたら、
この映画が、イーストウッド監督で
4度目の映画化がされると知った。
しかも、ジョン役にブラッドリー・クーパーの名前が
上がっているとか。
めちゃくちゃ楽しみ!
おそらくは現代風な話になるだろうし、
そうすれば、もう少し思い入れができそうな気がする。


評価 ★★★☆☆

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