「銀座っ子物語」 [映画]
〔1961年/日本〕
ラピュタ阿佐ヶ谷で観た。
銀座の呉服屋の3人息子、
川崎敬三、川口浩、本郷功次郎。
スポーツマンでハンサムな3人は、
近所でも評判の息子たちで、
女の子たちは、みんな彼らを狙っている。
しかし、父親・中村鴈治郎は、
誰一人、店を継ごうとしない彼らに不満顔だ。
ある日、川口が勤務するブティックに、
美しい女性・若尾文子がやって来る。
一目惚れしてしまう川口。
また、別の日、川崎の勤務先の会社にもやって来る若尾。
川崎も彼女に一目惚れ。
本郷が、大学のボクシング部の寄付を集めに出掛けた先の高級ホテルで、
応対に出たのも若尾。
彼女はこのホテル経営者の令嬢で、
本郷も彼女に惚れてしまう。
つまり3兄弟は、同じ女性に恋をしてしまったわけだ。
若尾にいい所を見せようと頑張る3人。
彼女の心を射止めるのは誰なのか・・・。
3人の兄弟が、
偶然、同じ女に惚れてしまうという、
まぁ、普通なら有り得ない、
脳天気なコメディ(笑)。
3人が若尾の気を引こうとする方法も、
全く同じ。
川崎はレスリング、
川口はアメフト、
本郷はボクシングと、
全てスポーツがらみで、
さらに3人とも、気絶という醜態を晒す所もまるで同じ(笑)。
タイトルに「銀座」とあるが、
別に舞台は銀座でなくてもいいと思うくらい、
銀座は殆ど関係無いのも可笑しい。
コテコテの関西人の中村鴈治郎が、
なぜ銀座の呉服屋の主人?と思ったが、
関西から出てきて、
一代で店を築いたという設定らしい。
だから、近所の人が皆、
「立派な息子を3人も持って羨ましい」と盛んに言っても、
店を継がない息子たちは中村にとって、
納得いかない存在なのだ。
その中村の、
無類の女好きな様子が可笑しい。
とにかくどこへ行っても、女を口説きまくる。
でも、全然憎めなくて、劇場内で笑いが起こる。
いい俳優さんだ。
映画とは関係ないけど、
彼の話し方を聞いていると、
実の娘の中村玉緒さんによく似ている事に気が付いた。
やっぱり親子なのね。
実の親子といえば、
川口浩様の実のお母さん・三益愛子さんが、
母親役を演じていた。
それから、親戚の娘で、家事見習い住み込んでいるのが、
野添ひとみさん。
すごいわ、川口家多数出演(笑)。
若尾さんのお洋服や帽子がとっても可愛い。
銀座らしかったのは彼女だけかな(笑)。
評価 ★★★☆☆