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「悪名幟」 [映画]

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〔1965年/日本〕


朝吉(勝新太郎)と清次(田宮二郎)が
久し振りに大阪に戻ってきた。


「やっぱり大阪はいい」と喜ぶ清次に対して、
朝吉の顔は浮かない。
2人で行った「びっくり鍋」の店で、
朝吉は清次に金を渡し、
「これで四国に帰って堅気になれ」と言い、
清次を驚かす。
朝吉は、その事をずっと考えていたらしい。


有り金を清次に渡してしまった朝吉は、
「びっくり鍋」の代金を労働で返すと言うが、
店の娘・お米(水谷良重)は、
彼らを賭場に案内し、
そこで金を作ればいいと言う。


賭場に来ていた、町工場の女社長(ミヤコ蝶々)は、
小切手で賭けていたが、
朝吉に負けてしまう。
しかし、彼女は、
「工場を建て直す為に、賭けをした。
小切手は銀行に持っていっても不渡りになる」と泣きつく・・・。





シリーズ10作目。


ついに清次に別れを言い渡す朝吉。
それを聞いた瞬間、
「それはないでしょ。2人はトムとジェリーみたいなものだもの」と、
思ってしまった私(笑)。
うーん、ちょっと違うか(笑)。
清次は、「梅にウグイス」と言ってた。
そっちの方が合ってるかな(笑)。


水谷良重は1作目では、
朝吉に惚れ抜く遊女の役を演じていたけれど、
今回は別人として出ている。
けれど、朝吉に惚れてしまうのは同じ。
2人はよほど相性がいいらしい(笑)。


水谷の父親役の内田朝雄が、
昔かたぎのヤクザを演じていて、
それが大変に良い。
他人には絶対に迷惑を掛けないし、
不届きな事をした舎弟は叱り飛ばす。
任侠の世界だけれど、
こんな人ばかりだったら、安心して観ていられるのに。


ミヤコ蝶々が朝吉にせまる場面が笑える。
彼女は朝吉を誘惑するべく、
体を寄せるが、
さすがの朝吉も手を出さない(笑)。
途中で邪魔が入り、
場を立つ朝吉に、
「もう少しだったのに」と悔しがる蝶々さん。
観ている方は、
「もう少し」にはとても見えなかったんだけど(笑)。


朝吉がスルスルっと着物を着る場面があって、
巻き戻して観てしまった。
「なるほど、着物を着慣れてる人って、
こんな風にするのね」って、
ちょっと珍しかった。
勝新太郎の色気もあって、
ちょっと見所な場面。


評価 ★★★☆☆

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