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「ザ・ライト エクソシストの真実」 [映画]

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〔2011年/アメリカ〕


実家が葬儀屋を営んでいる事から、
幼い頃から死と向き合ってきたコリン・オドナヒュー。


彼は神学校に進むが、神父になるつもりはないと教師に告げる。
それを惜しいと考えた教師は、
バチカンにあるエクソシスト養成講座を受けてみないかと提案し、
それを承諾したオドナヒューはイタリアへと渡る。


悪魔の存在に懐疑的なオドナヒューは、
講座には今一つ身が入らなかったが、
一流のエクソシストであるという神父、アンソニー・ホプキンスを紹介され、
彼の家へと赴く。


ちょうどそこへ、ホプキンスが悪魔祓いを手懸けている
妊娠中の16歳の少女が来たため、
オドナヒューは、その儀式に立ち会う事となる。
悪魔に取り付かれたという少女の様子を
目の当たりにしたオドナヒューだが、
それでもそれは、精神的な病気ではないかという疑いを捨て切れず、
ホプキンスに対しても、
どこか冷めた気持ちで接していた。


しかしその後、何度も彼の儀式に立会い、
また、その後起こった事実は、
悪魔の存在を認めざるを得ないものであった・・・。





私は、1973年の映画、「エクソシスト」が大好きだ。
ホラーとか、そうじゃないとか、
そんなジャンル分けはどうでもよくて、
とにかく映画として好きなのだよ。


それから、アンソニー・ホプキンスも大好き。
だから、「エクソシスト」とアンソニー・ホプキンスのコラボ(?)と聞いて、
じっとしていられずに、
この映画をとても楽しみにしていたのだな。


シリアスな内容ではあるが、
笑ってしまう場面も多い。
ホプキンスが悪魔祓いをしている最中、
なんと彼のケータイが鳴り、
出てしまうホプキンス。
悪魔祓いしてる人がケータイて(笑)って。


そして、初めて見た悪魔祓いの儀式が、
意外とあっけなく終わってしまった事に対して、
「首が回ったり、緑色のゲロを吐くと思っていたのかい」と、
オドナヒューに語りかけるホプキンス。


そうだ、そうだよ、
それこそが、73年の「エクソシスト」の最大の見せ場であり、
それはオドナヒューに向けて発した言葉ではあるが、
彼を通して、観客に言っているように感じられて、
あははははは~と心で大笑い。


首が回って、緑のゲロ吐くのが、
悪魔に取り付かれた人の
特徴なんでしょ?って、
あの「エクソシスト」は、人々に悪魔のイメージを
勝手に定着させてしまったようだよ。
グリーンピースすりつぶしただけなのに(笑)。


ちなみに、この映画では、
もっとビックリするような違う物を吐いてはいたが(笑)。


アンソニー・ホプキンスは、
前作、「ウルフマン」にしても、この作品にしても、
なんだかとても楽しそうに演じているように感じられてならない。
もしかして彼って、
被り物やコスプレが好きなのかと、そんな風に思えてくる。


キリスト教の土台が自分には無いし、
日本で悪魔に取り付かれた人って聞いた事ないしで、
見終わった後も、
悪魔ってものがよく分からない私だけれども、
エクソシストというだけで、点数甘いかも(笑)。


評価 ★★★★☆

◆憎悪の依頼◆ [本]


憎悪の依頼 (新潮文庫)

憎悪の依頼 (新潮文庫)

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1982/09
  • メディア: 文庫



図書館に行き、
毎回ではないのだが、
時々、思い出したように
松本清張の棚の前に行く。


松本清張の、
大抵の本は読んでいるつもりだけれど、
それでもまだまだ未読の作品があるし、
読んでいるのに、
忘れて、また同じ本を借りてしまい、
少し読み進めて、思い出す事もある。


これは、今まで一度も読んだ事のない短編集だが、
味わい深い一冊である。
絵画の世界の贋作について書かれた話や、
絵葉書に写り込んでいた少女を探す男の話や、
大臣になった男が、40年も前に別れた女を忘れずにいる話などなど、
推理小説の枠を超えて、
興味深い物語が詰まっている。


松本清張って、
生涯にどれくらいの小説を書いたのだろう。
読んでも読んでも、
まだ読んでいない本があるのだから、
その数は相当であろう。
凄い人だ。