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「キャッチボール屋」 [映画]

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〔2005年/日本〕  


高校時代、野球部で万年補欠だった大森南朋。
リストラされ故郷に戻った彼だが、
片思いしていた女の子が結婚して東京に住んでいる事を知り、
酔った勢いで、また東京に逆戻りしてしまう。


しかし、公園のベンチで寝てしまった彼は、
東京に戻った目的も忘れ、
公園にいた「キャッチボール屋」なる商売をしている男から、
留守番を頼まれ、引き受けてしまう。


この商売というのが、
10分間100円で、依頼者とキャッチボールの相手をするというものなのだ。


顧客は大体決まっている。
派手なジャージにサングラスの謎の男、寺島進、
運動音痴で息子のキャッチボールの相手が出来ずにいる光石研、
借金取りの水橋研二、
OLのキタキマユ。


そして、そんな彼らをいつもベンチで見ている松重豊がいた。
実は彼こそが、甲子園で活躍したスター選手だったのだ。
そして寺島の過去も分かってくる。
そんな彼らが大森を通して、
関わってゆく様子を、ユルい空気で描いた映画。





こんなストーリーで話が持つのか、
退屈だったらどうしようと、
観る前は不安だったのだが、
意外にも、あっという間に時間が過ぎた。
ユルいけれど、つまらなくはない。
登場人物たちが個性的で、真剣に観てしまう。


特に私は、以前から松重豊がとても好き。
本当の彼はどういう人かは分からないけれど、
無愛想で不器用そうな、あの感じ。
この映画でも、そんな彼の個性が遺憾なく発揮されている。


公園の売店の優しいおばちゃん、内田春菊や
山口百恵が大好きな、盲目の韓国女性、キム・ホジュンも、
ほんわかしていてとても良い。


映画の中のような出会いって、
現実にはありそうで、中々ないものだけれど、
これも本当に羨ましいような物語だった。


評価 ★★★☆☆

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