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「間宮兄弟」 [映画]

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〔2006年/日本〕


佐々木蔵之介と塚地武雅は仲の良い兄弟。
佐々木はビール工場に、
塚地は小学校の用務員として、
それぞれ勤務している。


彼らは子供のような遊びに興じたり、
(買い物に行く途中で“チヨコレイト”をしてしまうような)
また、テレビで野球観戦をしながらスコアをつける事に夢中になったり、
どちらかというとオタクっぽい、
大人になりきれない大人、といった風情である。


二人は、行き着けのビデオショップの店員、
沢尻エリカの可愛さに参っており、
沢尻も、このオタクっぽい二人を毛嫌いする事なく、
明るく接している。


また塚地は、勤務する先の小学校の教師、常盤貴子を、
佐々木の恋人候補にどうかと考えており、
二人は自宅でカレーパーティを開き、
沢尻と常盤を誘う事に成功する。


このパーティがきっかけで親しくなった彼らは、
次回、浴衣パーティを企画。
すると、沢尻の妹、北川景子とその恋人までやって来て、
ゲームをしたり、花火をしたりと、
それなりに楽しい時間を過ごす。


しかし、彼らとて、
そんな中学生みたいな集団デートでは、
人生に何ら進展が無い事は分かっており、
それぞれが、
特定の相手を見つけ、
彼らなり精一杯の方法で、モーションをかけるのだが・・・。





江國香織の同名小説は、
以前に読んではいるが、
正直、内容は殆ど覚えていないくらい、
私の中では、特に感動も感慨も無かった。
でも、きっと、この映画は、
あの本の映像化としては正しい、そんな気がする。


なんだか去勢されたような兄弟である。
ギラギラした感じがなく、
女の子への接し方も、どこまでも優しく、
性の匂いは全く感じられない。


私には男の兄弟もいないし、
男同士の兄弟がどんなものなのかもよく分からないが、
こんなに仲の良い二人っているものなのだろうか。
なにせ、佐々木が夜、出張先から塚地に電話し、
電話が途中で切れると、
「おやすみも言っていないのにぃ」と独り言。
うーん。


ただ、そのあと佐々木が発する、
「一日の終わりに話せる相手がいるって幸せだな」みたいなセリフ、
それは確かになーと思う。
彼らに流れる優しい時間は、
全てがその感覚から来ているのだろうと、
そんな風に思えた。


評価 ★★★☆☆

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