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「鉄道員」 [映画]

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〔1956年/イタリア〕


エドアルド・ネヴォラはお父さんが大好き。
今日も職場まで、お父さんを迎えに行く。
しかし、鉄道員のお父さん、ピエトロ・ジェルミは、
末っ子のネヴォラには優しかったが、
長女のシルヴァ・コシナと長男のレナート・スペツィアリには厳しく、
家族は今一つ、しっくりとはいっていなかった。


コシナは結婚して家を出ていたが、
結婚前に妊娠していて、
ジェルミを激怒させ、
さらに生まれた子どもは死産、
そして、スペツィアリは仕事もせず、悪の道に入りかけており、
幸せなとは言えない状態が続く。


落ち込みながら列車を運転するジェルミの前に、
若い男が飛び込み自殺をし、
また、そのショックで、
ジェルミは赤信号に気付かず、
あわや正面衝突という事態を招いてしまう。


ジェルミは閑職に回され、
酒に溺れるようになり、
さらに、死産以降、夫と上手くいかなくなったコシナが不倫、
それがジェルミに知られる事となり、
めちゃくちゃに殴られたコシナは、
一人で暮らす道を選ぶ。


ジェルミはスト破りをし、
職場の仲間からも孤立し、八方塞がりの状態に陥るが・・・。





コシナの不倫を目撃してしまったネヴォラが、
不倫相手の車に石を投げた所、リアウィンドーに直撃、
警察に連れて行かれるが、
頑として理由を言わない場面など、
「そりゃ言えないよなー」という思いで観ていた。


全編、エドアルド・ネヴォラの目を通して描かれた、
イタリア映画の名作。
家族といえども、
必ずしも仲良く、上手くいっているわけではなく、
悩みは尽きないという事。
けれど、悲しい事ばかりではなく、
良い時も必ずある、
その日を信じて生きていこうというメッセージが
込められているような気がする。


評価 ★★★☆☆

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