◆憎悪の依頼◆ [本]
図書館に行き、
毎回ではないのだが、
時々、思い出したように
松本清張の棚の前に行く。
松本清張の、
大抵の本は読んでいるつもりだけれど、
それでもまだまだ未読の作品があるし、
読んでいるのに、
忘れて、また同じ本を借りてしまい、
少し読み進めて、思い出す事もある。
これは、今まで一度も読んだ事のない短編集だが、
味わい深い一冊である。
絵画の世界の贋作について書かれた話や、
絵葉書に写り込んでいた少女を探す男の話や、
大臣になった男が、40年も前に別れた女を忘れずにいる話などなど、
推理小説の枠を超えて、
興味深い物語が詰まっている。
松本清張って、
生涯にどれくらいの小説を書いたのだろう。
読んでも読んでも、
まだ読んでいない本があるのだから、
その数は相当であろう。
凄い人だ。
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